マスク、サングラス、帽子、使い捨て手袋、アルコールウェットティッシュ……これらの装備を身につけて、2月24日の朝、当番勤務のため会社に行こうとしていた崔暁媛さんは「えいやっ!」とばかり、携帯電話でシェア自転車のアプリケーションをダウンロードした。自宅から会社までは16キロメートルもあり、自転車で行けば1時間半はかかる。それでも「交差感染を避けようと思えば、自転車の方が安心だから」という。「経済日報」が伝えた。
全国各地で企業活動や生産活動の再開が秩序をもって推進されるようになると、崔さんのように自転車で出勤する人が少数派ではなくなった。シェア自転車事業を展開する美団単車のビッグデータによると、深セン市では業務が続々と再開されるのにともなって、美団単車の市内での受注量は再開前に比べて49%増加し、移動距離の利用者平均は同60%増加し、利用時間の利用者平均は25分に達した。ここからわかるのは、今やますます多くのサラリーマンが自転車で長距離通勤をするようになったということだ。
特殊な時期の中、シェア自転車は風通しがよい、消毒がしやすい、人同士の近距離での接触を避けられる、ウイルスに感染するのを避けられるなどの優位性があることから、移動のための交通手段として選ぶ人が増えている。中国疾病予防管理センターの消毒学の首席専門家・張流波さんも、「中・短距離の移動なら、シェア自転車が相対的に安全な方法だ」との見方を示す。
中国都市公共交通協会はこのほど複数のシェア自転車企業と共同で、「インターネットリース自転車の衛生保障運営規範」を作成し、シェア自転車の消毒の常態化と標準化、シェア自転車の日常的な衛生管理と公衆衛生上の緊急事態の発生時の消毒・管理について、車両の衛生上の要求と運営者に関する要求を打ち出した。現在、「規範」の意見募集稿が急ピッチで作成されており、3月下旬には対外的に発表される見込みだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年2月28日