近ごろ、多くの省(自治区・直轄市)が警戒レベルを引き下げている。これは、中国全土の感染予防・抑制の情勢が全体的に落ち着き、安定の中で好転しつつあることを示している。しかし感染予防・抑制の情勢は依然として厳しく複雑で、また増加に転じるかもしれないという極めて大きなプレッシャーになおも直面しているため、予防・抑制はいささかも気を緩めることはできない。
中央テレビでキャスターを務める白岩松氏も、専門家を取材した内容を総合して、「まだ感染拡大防止の気を緩めてはならない」と注意を喚起している。
中央テレビ網の情報によると、中央テレビが2月29日に放送した番組で、白氏は「感染状況の収束」について言及した。
白氏は、「現在、感染拡大防止は『せめぎ合い』の段階に来ている。『せめぎ合い』というのはどういう意味か?良いニュースも数多く伝わってくるが、悪いニュースもあり、この2つの方向が『せめぎ合い』をしている状態で、明らかに新たな感染者の増加が止まるような状況はまだ出現していないという状況だ。そのため絶対に気を緩めてはいけない段階にある」と述べた。
また白氏は、「1月に始まった感染拡大防止の闘いはすでに2月いっぱい続いており、3月も続くとみられている。鐘南山院士は4月末にならないと事態は収束しないだろうと言っているが、では何をもって収束と言えるのだろうか?」と問いかけた。
白氏は続けて、「関連専門家を番組で取材した際、その専門家ははっきりと数字を示して説明してくれた。それは、新たな感染確認者がゼロになってから、さらに14日間の潜伏期間が2回過ぎた後、つまり28日間ずっとゼロが続いて初めて感染状況が収束したと言える、というものだった。つまり、仮に今日中国全土のすべての省・直轄市・自治区で新たに感染が確認された人がゼロになっても、あと28日間ゼロが続いて初めて中国の感染状況が収束したと言えるということだ。しかも、輸入症例も防がなければならない」と述べた。
「新たな感染者がゼロになってから28日間連続ゼロ」であって初めて感染状況収束が宣言できるという説明は、2月24日に中央テレビの番組「新聞1+1」で、白氏が天津市疾病予防管理センターの張穎副主任にインタビューした折に、張副主任が疫学的角度から観点を述べた際言及したものだ。
そのため白氏は、「この計算でいくと、どう考えても3月いっぱいは続くことになる。ましてや現時点で中国の新規感染者数はゼロになっていない。この間に少しでも気が緩み、どこかの段階で手落ちがあれば、収束の時期はさらに遅れ、感染拡大防止の闘いもさらに難しくなる。従って、一つには気を緩めないこと、二つ目としては力を抜いたり、さらには手落ちがあったりしてはならない。そうして初めて勝利に向かっていると信じることができる」と注意を呼びかけている。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年3月5日