「欣欣(シンシン)、パパが帰ってきたよ!」。貴州省玉屏救急センターの看護師長・王本学さん(39)は隔離期間を終え、56日ぶりに自宅に帰り着いた。貴州都市報が報じた。
愛娘のシンシンちゃん(3)が自分を見た瞬間、すぐさま駆け寄ってくるシーンを思い描いていた王さんを待っていたのは、白髪頭になってしまった自分を見て、父親とわからない娘という何とも切ない現実だった。
家族の見送り断り、一人で駅に
王さんは、玉屏人民病院に勤務し、第一線での臨床業務経験が非常に豊富な看護師で、銅仁市で唯一、武漢支援のために派遣された男性看護師だ。
2月4日早朝に通知を受けた王さんは、家族に簡単な別れを告げただけで、家を後にした。「娘が泣くのを見るのはつらいので、家族には見送りに来てもらわなかった」と王さん。
出発前
武漢入りして3日目の2月7日午後、王さんは江漢方艙医院(臨時医療施設)で新型コロナウイルス感染患者の21人の看護を担当することになった。
王さんは、「方艙医院で勤務している時に、ウイルスがどれほど患者に危害を与えるかを実感し、非常にストレスを感じるようになって、白髪が増えていった」と打ち明けた。
患者と記念撮影する王さん(写真一番左)
帰宅後、白髪頭の王さんに3歳の娘は「おじさん誰?」
帰ってきた後
4月初め、56日ぶりに貴州省玉屏トン族自治県にある自宅に戻った王さんは、自分を見た瞬間、娘がすぐさま駆け寄ってくるシーンを想像しながら、何度も娘の名前を呼んだものの、シンシンちゃんは白髪頭の王さんを父親とはわからなかったようで、ただ見つめるだけ。しばらくしてようやく王さんに抱かれたシンシンちゃんは、その小さな手でそっと父親の髪をなでていたという。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年4月14日