湖沼やダムの水の品質は、人類の健康と密接に関わる。中国科学院空天情報革新研究院の張兵研究員のチームはこのほど、世界初の湖・ダムリモートセンシング水色指数科学データ集を発表した。世界の千以上の大型湖・ダムの過去20年近くにわたる水色の長時系列時空変化すう勢を反映した。同データ集は世界及び地域スケールの湖・ダム水質モニタリング及びその変化の研究に対して重要な科学データの支えを提供した。グローバルな変化の研究、グローバル及び地域の水環境保護、国連の持続可能な開発目標の達成などに対して重要な意義を持つ。光明日報が伝えた。
水色指数は湖・ダム、河川、海洋の水質を反映する重要指標で、水の清潔度及び富栄養化と関連している。衛星リモートセンシングは水面放射輝度を取得し、より広範囲、高頻度、連続的、客観的な湖・ダム水質観測情報を提供できる。
長年の体系的な研究によっり、張氏のチームは広範囲、長時系列の湖・ダム水質パラメートリモートセンシングインバースの一連の重要理論と方法の問題を解消した。2018年に初めて水色指数に基づく世界大型湖・ダム富栄養化リモートセンシングモニタリングを実現し、2020年に初めて水色指数に基づく2000年以降の全国大型湖・ダム透明度長時系列変化リモートセンシングモニタリングを実現した。
研究によると、過去20年近くにわたり世界の36%の大型湖・ダムの水色指数が大幅な低下の傾向を示した。これは湖・ダムの水がより清らかになったことを意味する。これらの湖・ダムは、青蔵高原(チベット高原)、欧州北部、北米北部、南米南端などの寒冷地に集中している。同時に8%の大型湖・ダムの水色指数が大幅な上昇の傾向を示したのは、湖・ダムの水がより濁ったことを意味し、世界における分布は分散的。
今回開発された世界初の湖・ダムリモートセンシング水色指数科学データ集は、モデル法や入手方法などと共に「ネイチャー」傘下の科学データ記述プラットフォーム「Scientific Data」に無料で掲載された(アドレスはhttps://doi.org/10.6084/m9.figshare.13014299)。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年2月10日