今年の春節(旧正月、今年は2月12日)には、多くの人が国の呼びかけに応じて、「今いるところで年越し」をすることになった。このほど終わった清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月4日)連休には、大勢の人が自由気ままな旅行に出かけた。旅行予約サイトのQunar.Comのデータでは、同連休期間の航空券予約量は2019年同期の1.4倍に増加し、ホテル予約量も同1.5倍に増加した。清明節連休に人々の旅行意欲がこれほど高まったため、まもなくやって来る「メーデー」(5月1日)連休はどんな状況になるのだろうか。「銭江晩報」が伝えた。
旅行予約サイトの携程旅行網(Ctrip)がまとめたデータを見ると、5月1-5日の中国国内の出発・到着空港の検索件数が20年同期に比べて5倍以上増加した。このうち三亜、西安、重慶、成都が人気旅行目的地としてかつてないほど注目を集め、到着空港の検索件数では、三亜が1000%、西安が779%、重慶が665%、成都が550%と、それぞれ増加した。4月30日-5月1日の出発、行き先が杭州の航空券の予約量は19年同期の151%になった。
旅行業界関係者は、「春節後初の小型連休として、清明節連休には消費者のこれまで押さえつけられていた旅行、帰省、親族訪問などのニーズが顕在化した。業界にとっては、目下の旅行市場の活況は今後の回復に向けてさらにカンフル剤を打ち込んだことになり、これからやって来るメーデー連休はもしかしたら『史上最も熱い連休』になるかもしれない」と述べた。
携程研究院戦略研究センターの張致寧副センター長は、「今年は中国が新型コロナウイルス感染症の常態化した予防・抑制段階に入ってから2回目のメーデー連休だ。昨年のメーデー連休旅行市場の状況を振り返ると、中国国内旅行市場の受け入れ人数と観光収入はともに回復し、19年同期に比べて人数は53.5%増加、収入は36.7%増加した。国内の感染症状況が引き続き安定の中で好転するのに伴って、現地旅行と近場旅行の市場が引き続き旺盛な成長の勢いをみせると予想される。交通手段を見ると、ドライブ旅行が引き続き人々の人気の選択肢となっている。市場を細分化してみると、プライベートツアー、高級ホテル宿泊などの高品質旅行商品が今後も人々が真っ先に選ぶ旅行の選択肢になる見込みだ」との見方を示した。
感染症により、ここ半年ほどは、中国国内航空路線のエコノミークラス航空券の平均価格が19年に比べて23%値下がりしていた。今年のメーデー連休には、人々の旅行への意欲が高まり、ニーズが旺盛であることから、人気路線の価格は力強く反転上昇するとみられる。現在、メーデー連休期間の国内線エコノミー平均価格は19年比で11%前後値上がりし、一部の人気路線は値上がり幅が50%に迫っている。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年4月8日