国家航天局は北京市で11日、火星探査機「天問1号」の火星着陸後の第1弾となる科学画像発表式を行った。火星ローバー「祝融号」が撮影した着陸地点のフルパノラマ画像、火星の地形、「中国の痕跡」、「着陸プラットフォームと火星ローバーの『ツーショット』」などの画像を公開した。科学画像第1弾の発表は、中国初の火星探査任務が順調に成功したことを示している。
着陸地点のフルパノラマ画像は、火星ローバーが着陸プラットフォームを出る前に、火星ローバーのマストに取り付けられていた測位地形カメラによって360度撮影されたもので、補正後につなぎ合わせられた。画像によると、着陸地点の周辺は地形がなだらかで、遠くに火星の地平線が見える。石の豊度とサイズは予測と一致。これは着陸地点の自動選択と、空中浮揚による障害物回避が効果的に行われたことを物語っている。
火星の地形画像は、火星ローバーが火星の表面に入った後、測位地形カメラが最初に撮影した地形画像だ。画像を見ると、近くの地面は比較的なだらかで、大きさの異なる石が散らばっている。これらの石は滑らかで、色が薄く、半分埋まった状態だ。遠くには環状のクレーターがあり、その周辺には色の濃いごつごつした石があり、さらに遠くには複数の砂丘がある。
「中国の痕跡」画像は、火星ローバーが着陸プラットフォームを出て南東60度方向に約6メートル進んだ地点で、着陸プラットフォームを撮影したもの。画像を見ると、着陸プラットフォームは輝きを放ち、四角い赤の国旗が確認でき、地表の表面は細かい点までよく見て取れる。
「着陸プラットフォームと火星ローバーの『ツーショット』」は、火星ローバーが着陸プラットフォームから南に約10メートル離れた場所で、底部に設置されている分離カメラを取り出し、それから着陸プラットフォームの近くに移動し撮影したものだ。分離カメラは火星ローバーの移動プロセス、火星ローバーと着陸プラットフォームが一緒に写った画像を撮影した。画像は無線信号により火星ローバーに伝送され、火星ローバーがさらに中継周回モジュールを通じ地上に伝送した。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年6月11日