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農村を訪ねて「小康」を感じよう(5)断崖絶壁で生薬・鉄皮セッコクを栽培

人民網日本語版 2021年08月02日09:03

【はじめに】中国共産党創立100周年祝賀大会で、習近平総書記は、党と人民を代表して、「全党、全国の各民族の人民の持続的な奮闘を経て、中華の大地で小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に完成させるという1つ目の100年の目標を達成し、絶対的貧困の問題は歴史的な解決をみた。今は、社会主義現代化強国を全面的に完成させるという2つ目の100年の奮闘目標達成に向けて、意気揚々と邁進している」と厳かに宣言した。

小康社会の完成度は、農村を見れば分かるものだ。農業が発展しているか、農村が美しいか、農民が豊かな生活を送っているかなどは、小康社会の全面的な完成の質と社会主義現代化の質を左右する要素となる。

人民網日本語版では、「農村を訪ねて『小康』を感じよう」をテーマにしたシリーズ記事を掲載し、中国の広大な農村で生じている生産や生活における大きな変化、そして人々がしっかりと実感している獲得感と幸福感、安心感を紹介していく。また新時代における美しい農村ののどかな風景や小康社会を全面的に完成させた農村の物語を描き出していく。

中国の多くの農村では現在、特色が鮮明な産業が次々と成長して豊かな生活をもたらし、勤勉で勇敢な農民たちが奮闘して、農村の振興に内生的原動力を注入し続けている。

福建省三明市長興村の多くの村民は、鉄皮セッコク栽培産業に従事している。断崖絶壁で半野生の状態で栽培される鉄皮セッコクは市場で人気が高い。乾燥させた鉄皮セッコクは市場で1キロ当たり5万元(1元は約16.95円)以上で取引される。それは、同類の地面で栽培された鉄皮セッコクの10倍に相当する価格だ。

朱孔才さんは断崖絶壁でセッコクを栽培してもう10年になる。朱さんの祖父も、かつてその断崖絶壁で野生の鉄皮セッコクを採取していた。科学技術者や専門家の指導の下、村の人々は試行錯誤を繰り返して、ついに断崖絶壁で鉄皮セッコクを人工的に栽培するノウハウを編み出した。「栽培コストは高いものの、管理コストは安い。断崖絶壁で栽培することで、鉄皮セッコクは自然な状態で生長することができる」と説明する。

毎回断崖絶壁で作業する時、農民は「完全武装」し、安全を確保する。200-300メートルの断崖絶壁を、1日に2-3往復する。断崖絶壁の高さは最高で約370メートルもある。

「中華九大仙草」の中でも一番に挙げられる鉄皮セッコク

一人でも多くの村の人の生活が豊かになるようにと、朱さんは合作社を立ち上げ、村民100人以上がそこに加入。栽培技術をマスターした。合作社は現在、約6.66ヘクタールの育苗基地のほか、666ヘクタール以上の山も所有している。そして、鉄皮セッコクをテーマにした民宿も経営している。村の人々は、鉄皮セッコク産業のおかげで、3階建ての家を建てるようになっている。

朱さんは、「鉄皮セッコクという『仙草』が、私たちの生活を大きく変えてくれた」と語った。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年8月2日  

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