農村を訪ねて「小康」を感じよう(3)産業が発展し農民の生活がどんどん豊かに

人民網日本語版 2021年07月20日13:38

【はじめに】中国共産党創立100周年祝賀大会で、習近平総書記は、党と人民を代表して、「全党、全国の各民族の人民の持続的な奮闘を経て、中華の大地で小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に完成させるという1つ目の100年の目標を達成し、絶対的貧困の問題は歴史的な解決をみた。今は、社会主義現代化強国を全面的に完成させるという2つ目の100年の奮闘目標達成に向けて、意気揚々と邁進している」と厳かに宣言した。

小康社会の完成度は、農村を見れば分かるものだ。農業が発展しているか、農村が美しいか、農民が豊かな生活を送っているかなどは、小康社会の全面的な完成の質と社会主義現代化の質を左右する要素となる。

人民網日本語版では、「農村を訪ねて『小康』を感じよう」をテーマにしたシリーズ記事を掲載し、中国の広大な農村で生じている生産や生活における大きな変化、そして人々がしっかりと実感している獲得感と幸福感、安心感を紹介していく。また新時代における美しい農村ののどかな風景や小康社会を全面的に完成させた農村の物語を描き出していく。

農村を振興させるためには、まず産業を発展させなければならない。貴州省威寧県と四川省広安市を訪ね、現地の村民たちが特色ある産業を通じて、どのように貧困を脱却し、豊かで「ややゆとりある」生活を送れるようになっているか見てみよう。

標高約2600メートルにある貴州省威寧県涼山村で、馬敏訓さん一家は毎朝、車を走らせて、下請けする高原野菜拠点に向かう。1年前は別の野菜拠点で働いていた馬さんは今年、拠点を下請けして野菜を栽培するようになった。

標高2200-2600メートルにある高原野菜基地

威寧県は標高が高く、山が多いため、野菜の栽培に適しているものの、これまでは水不足が産業発展の足かせとなっていた。その足かせを取り除くために、同県は2020年初めに、「給水確保」プロジェクトをスタートさせ、県全域に、各種給水パイプを約1万キロ設置した。給水システムは、野菜栽培拠点約1万8666.66ヘクタールをカバーしている。こうしたハードウェアの後ろ盾を得たことに加えて、管理もしっかり行われているため、馬さんが栽培する野菜は今年1-3月期に豊作となった。

野菜基地で栽培されている高原カリフラワー

貴州大学の農業専門家も、定期的に村を訪問し、科学的な栽培ができるよう指導している。そして今、同県の野菜は貴州省の需要を満たすだけでなく、湖南省や広東省、さらに東南アジア諸国にまで販売され、涼山村の1世帯当たりの収入は約9000元(1元は約17円)増えた。

野菜の栽培により、涼山村の村民らの暮らしも一変した。一方、四川省広安市石河村の村民はスマホを使って、「羊」のおかげで豊かになった自分たちの生活を記録している。

四川省広安市の湖羊飼育基地

游漢鍾さんは、浙江省湖州市の羊の優良品種「湖羊」を飼育している。2018年、浙江省湖州市と四川省広安市は、貧困脱却に向けた東部と西部の協力パートナーとなり、現地の特色ある産業発展をサポートし合っている。2019年、游さんは故郷に戻って起業し、支援してくれる幹部のサポートの下、湖羊飼育場の経営のほか、村のレモン畑の管理も始めた。ここ2年の間に、游さんが飼育するメスの羊は、当初の80頭から200頭以上にまで増えた。レモンと湖羊は、村の特色あるリサイクル産業になっている。

上空から見た四川省広安市のレモン産業基地

湖羊は体が大きく、成長も早いため、肉の生産量はヤギの2倍になる。加えて、市場の販売ルートも確立されているため、すぐに村民の間で人気となった。湖羊産業のほか、同村は、アグリテイメントや農村をテーマにした特色ある観光を発展させ、村民の暮らしはどんどん豊かになっている。(編集KN)

豊作となった広安市のレモン

「人民網日本語版」2021年7月20日

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