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農村を訪ねて「小康」を感じよう(4)スッポン農法で豊かになった上海青浦区東荘村

人民網日本語版 2021年07月22日16:05

【はじめに】中国共産党創立100周年祝賀大会で、習近平総書記は、党と人民を代表して、「全党、全国の各民族の人民の持続的な奮闘を経て、中華の大地で小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に完成させるという1つ目の100年の目標を達成し、絶対的貧困の問題は歴史的な解決をみた。今は、社会主義現代化強国を全面的に完成させるという2つ目の100年の奮闘目標達成に向けて、意気揚々と邁進している」と厳かに宣言した。

小康社会の完成度は、農村を見れば分かるものだ。農業が発展しているか、農村が美しいか、農民が豊かな生活を送っているかなどは、小康社会の全面的な完成の質と社会主義現代化の質を左右する要素となる。

人民網日本語版では、「農村を訪ねて『小康』を感じよう」をテーマにしたシリーズ記事を掲載し、中国の広大な農村で生じている生産や生活における大きな変化、そして人々がしっかりと実感している獲得感と幸福感、安心感を紹介していく。また新時代における美しい農村ののどかな風景や小康社会を全面的に完成させた農村の物語を描き出していく。

上海市青浦区に位置する東荘村は水に囲まれた美しくのどかな環境で、独特の人的、文化的景観が広がっている。しかし、同村でさらに有名なのは1ムー(1ムーは約6.7アール)当たりの生産額が2万元(1元は約16.85円)の米だ。農家はその秘訣である「エコ農業」のノウハウを会得している。自然にやさしい方法で栽培すると、大自然も最大限の「収穫」で報いてくれるのだ。米の品質が高いと、収入も自然と増えることになる。

のどかな景色が広がる東荘村

東荘村の田んぼには、スッポンがたくさんいる。スッポンは雑食性のため、稲の葉に付いている虫が水に落ちると、スッポンや魚、エビの餌となる。また、スッポンは田んぼの草や虫を食べてくれるだけでなく、その糞が有機肥料となり田んぼで小さな生態系ができるのだ。そして無農薬農法であるため、東荘村で生産される米の品質は一層高まることになる。さらに、田んぼという野生の環境で育ったスッポンも、栄養価値が高く、とてもおいしい。

東荘村のキノコ類産業

スッポン

エコ農業により、居住、農業に適した美しい環境が作り出されている。居住、農業、観光に適した東荘村は2015年に「上海美しい農村モデル村」に選ばれ、多くの若者が同村で起業するようにもなっている。若者の力が加わった東荘村はさらに活気を増しており、衡山集団と提携して建設された上海初の国有資産民宿やキノコ類産業林下経済ベルト、故郷に戻って起業した若者が立ち上げた初の農村ECプラットフォーム「厨見」などが誕生している。それら新興産業が現在、「美しい経済」を発展させ、東荘村の村民らの暮らしはますます豊かになろうとしている。(編集KN)

田んぼで作業する東荘村の村民

「人民網日本語版」2021年7月22日  

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