農村を訪ねて「小康」を感じよう(1) 美しい農村

人民網日本語版 2021年07月15日11:10

【はじめに】中国共産党創立100周年祝賀大会で、習近平総書記は、党と人民を代表して、「全党、全国の各民族の人民の持続的な奮闘を経て、中華の大地で小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に完成させるという1つ目の100年の目標を達成し、絶対的貧困の問題は歴史的な解決をみた。今は、社会主義現代化強国を全面的に完成させるという2つ目の100年の奮闘目標達成に向けて、意気揚々と邁進している」と厳かに宣言した。

小康社会の完成度は、農村を見れば分かるものだ。農業が発展しているか、農村が美しいか、農民が豊かな生活を送っているかなどは、小康社会の全面的な完成の質と社会主義現代化の質を左右する要素となる。

人民網日本語版では、「農村を訪ねて『小康』を感じよう」をテーマにしたシリーズ記事を掲載し、中国の広大な農村で生じている生産や生活における大きな変化、そして人々がしっかりと実感している獲得感と幸福感、安心感を紹介していく。また新時代における美しい農村ののどかな風景や小康社会を全面的に完成させた農村の物語を描き出していく。

美しい農村

豊かな自然は金銀同様の価値があると言われているように、美しい農村の建設が継続的に推進されるにつれて、中国各地の農村の道路は全て舗装され、村の景観は整えられ、美しくのどかな環境になりつつある。そして、各地は実際の発展の状況に合わせて、「豊かな農民」と「美しい自然」の両方を結びつけるという新たな道を次々と歩み出している。

雲南省紅河州元陽県阿者科村では、昔の人々が地元の状況に合わせてハニ棚田を作り上げ、それを村民が代々守り、受け継いできた過程で、それは山を越えて世界に広く知られるようになり、農耕文化の代名詞となった。棚田は現在、食料を生産する場所であるだけでなく、その文化的景観が世界文化遺産に登録されており、全国各地から観光客が訪れて、地元の村民に多くの収入をもたらしている。

陝西省延安市の胡家坡村では2016年に、「水稲専業合作社」が設立され、統一されたサービスを提供したり、専門家が指導したりするようになった。そして、地元の状況に合わせて、田んぼで魚やカニを養殖する水田養殖が開発され、生態循環やエコな無公害栽培を通じて、各農家の年収が平均6000元(1元は約17円)増えた。胡家坡村は現在、「美しい農村」として広く知られるようになっている。

四川省広漢市錦花村では、666ヘクタール以上の田んぼで稲がすくすくと育っている。田んぼの病虫害予防のカギとなる時期である今、技術スタッフが操作する植物保護のための農業用ドローンが田んぼの上を飛びながら、殺虫剤などを均一に噴霧している。テクノロジーが、同村の人々が貧困を脱却し、豊かな生活を送ることができるようサポートしている。

新疆維吾爾(ウイグル)自治区昌吉州江布拉克(ジャンブラク)の麦畑は、標高1700メートルの谷間や丘陵地帯に分布している。すくすくと育った麦の穂波がうねる広々とした麦畑が、青い空や緑の山とコラボして絶景を織りなしている。他の地域とは異なり、ジャンブラクの1333ヘクタール以上の乾地で栽培される小麦は、施肥や灌漑を必要とせず、恵まれた自然環境がもたらす天然の養分だけで成長する。その広大な麦畑の景観帯は、同自治区の乾地農業の主要部分となっているだけでなく、中国の重要な農業文化遺産にもなっている。同地は両手を広げ、世界各地から訪れる観光客を迎え、地元の人々は農業以外にも、観光によって増収を実現し、豊かな生活を送ることができるようになっている。

高原でも、「美しい農村」が輝きを放っている。西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市達孜(タクツェ)区の唐嘎村では約333.33ヘクタールでハダカムギがすくすくと育ち、穂がたわわに実っている。同村では、ヤナギやモモ、リンゴなどの1万7000本の樹木も栽培されている。

「人民網日本語版」2021年7月15日

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