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「質の高い生き残り」を図るファーウェイ、どんな切り札を持っているか

人民網日本語版 2021年08月11日10:16

華為(ファーウェイ)技術有限公司はこのほど2021年上半期の決算を発表した。「経済日報」が伝えた。

データを見ると、同期にファーウェイは売上高3204億元(1元は約17.0円)を達成し、売上高純利益は前年同期比0.6ポイント上昇の9.8%になった。このうちプロバイダー業務収入は1369億元、法人業務収入は429億元、消費者業務収入は1357億元だった。注目されるのは、サブブランドの栄耀(HONOR)を売却した利益は決算に計上されていないことだ。最新の米経済誌「フォーチュン」のフォーチュン・グローバル500では、ファーウェイは前年より5位上昇して44位になった。

ファーウェイは、「ファーウェイは法人業務の通年の目標達成に十分な自信があり、2021年は法人業務が最もポテンシャルの高い成長エンジンになり、安定した成長を維持すると予測される。また21年はプロバイダー業務が安定した発展を維持し、全体としてやや増加すると予測される」とコメントした。

業界の専門家は、「ファーウェイの法人業務は現在の絶対値はそれほど高くないが、ファーウェイがこれから注力する重点分野だ。ファーウェイはインテリジェントコネクテッドビークル(ICV)の分野で以前から展開を進めており、すでに成熟した『レーザーレーダー+視覚アルゴリズム』システムを備えている。一方、ICV産業はこれから1兆元レベルの市場になるだろう」との見方を示した。

ファーウェイのICV分野における進展は速い。中信証券の研究では、ファーウェイはこれまでに30種類を超えるスマートカーのハードウェア・ソフトウェア部品を打ち出しており、これにはレーザーレーダー、車載チップ、独自開発の基本ソフト(OS)「鴻蒙(ハーモニー、Harmony)」の自動車用システム、自動運転ソフトなどが含まれる。ファーウェイがバックアップする自動車関連企業は、中国市場で20-30%のシェアを獲得する見込みだという。

現在、ファーウェイと自動車関連企業との協力には3つのスタイルがある。1つ目はスマート化部品サプライヤーとして、関連企業にスマートカー用のソフト・ハード部品を提供することだ。2つ目は関連企業のプラットフォーム化した製品・サービスのサプライヤーとして、自動車企業に複数種類のスマートカーソフト・ハード部品の組み合わせを提供することだ。たとえば賽力斯(セレス)とファーウェイがコラボした電気自動車(EV)「セレス・ファーウェイSF5」などがある。3つ目はスマートカーのフルスタック式ソリューションのサプライヤーとして、関連会社に「ファーウェイ・インサイド」戦略を提供することだ。たとえば北京汽車の「極狐(アークフォックス)αS」との協力展開などがある。今後はさらに多くの可能性が広がる。

専門家の分析によると、プロバイダー業務はファーウェイの従来からのもので、5G分野ではトップランナーとしての優位性を備える。これに新インフラ建設や5G建設の大きな波が来たこともあり、この分野では安定した発展傾向を維持するだろうという。

ファーウェイの輪番会長を務める徐直軍氏は、「私たちは今後5年間の戦略目標を明確にした。それは、顧客とパートナーのために価値を創造することを通じて生き残り、質の高い生き残りを図るというものだ。今年全体を見通すと、消費者業務は外部の影響で収入が減少しているが、プロバイダー業務と法人業務は引き続き安定した成長を維持できると自信をもっている」と述べた。

ファーウェイは長年にわたり研究開発分野の投資を堅持して、過去3年間には、基本的に毎年の収入の15%近くをこの分野に投入してきた。今年も引き続き投資を増やす予定だ。徐氏は、「挑戦に直面して、ファーウェイの社員全体が非凡な勇気と力を示した。彼らの貢献に感謝している。ファーウェイは引き続きデジタル技術のイノベーションの道を堅持し、人類社会が直面する新たな問題に新たなソリューションを提供することができ、製品と技術のイノベーションを通じて、低炭素社会、スマート社会の到来を支援・推進することができる」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年8月11日

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