スタンダードチャータード銀行が6日に発表した研究報告書によると、同行の人民元グローバル指数(RGI)が5月から7月まで3ヶ月連続で上昇し、7月には過去最高を更新したという。中国新聞社が伝えた。
同行は、「2021年になって人民元の国際化した応用が15年に比べてさらに豊富になり、RGIが2回ピークに達した背後にある駆動要因が極めて多種多様であることもこの点を証明している」と指摘した。
15年にRGIがピークに達するまでは、オフショア人民元建て預金のプールがより大きく、中国の物品貿易の30%以上が人民建てで計算されていた。しかし21年以降は、港股通(上海市場を通じて香港株の売買が可能になる措置)、及び海外企業の直接投資、対外直接投資などのルートを通じた国境を越えた資本の流動がさらに大きくなった。ここ数ヶ月は人民元の国際化がさらに深まりを見せ、5月に越境人民元建て決済がマイナスの数値になった以外は、5-7月のRGIを構成する5つの要素はすべてプラスの寄与をして、この期間の平均前月比増加率を1.7%に押し上げた。
同報告によると、今年6月末現在、外資系企業が保有するオンショア資産(株式、債券、貸出、預金を含む)は5月末の10兆元(1元は約17.1円)から同43%増の10兆3千億元となり、力強い伸びを見せた。この結果から、6月に人民元は短期的に弱くなったものの、外国人投資家が引き続き人民元建て資産を高く評価する流れをとどめることはなかったとわかる。第3四半期(7-9月)になると、市場のマイナス要因が増加したにもかかわらず、7月末から8月初めの港股通のデータから、大陸部(上海と深セン)へ向かう北向投資への関心が引き続き非常に高いことがうかがえる。
また同報告によると、越境人民元建て決済が引き続き拡大した。6月と7月を見ると、RGIの前月比増加率はそれぞれ2.0%、2.2%となり、このうち越境決済の部分による寄与度はそれぞれ0.5ポイント、1.0ポイントに上った。証券のポートフォリオの流動だけでなく、最近は貿易と直接投資に関わる流動も同じく好調だ。サービス貿易と海外企業の直接投資の越境人民元建て決済はさらに好調だった。また6-7月にはサービス貿易が7年ぶりのピークに到達し、海外企業の直接投資も過去最高を更新し、今後もRGIの成長はより持続可能性を持つことが予測される。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年9月14日