「天書奇譚4K記念版」のキャラクターポスター発表 11月5日公開

人民網日本語版 2021年10月20日10:30

アニメーション映画「天書奇譚(THE LEGEND OF SEALED BOOK)」は1983年に製作された。人々の心に残るキャラクターのイメージは今もなお色褪せることはなく、ある世代の人々にとって最も優れたアニメーションの一つとなっている。

正義と希望を体現する蛋生は、中国の伝統的な年画に描かれる子供を彷彿とさせる。黄色い服に身を包み、まん丸の顔に真っ赤なほっぺ。その子供らしさあふれる姿には、中華民族の文化もはっきりと反映されている。

袁公の姿は中国の伝統演劇に出てくる関公(関羽)のイメージを思わせる。髪の生え際まで斜めに吊り上がった濃くて太い眉毛、豊かな赤いヒゲ、そしてゆったりとした白い服は、厳然とした正しさを表す気風にあふれていると同時に、仙人のような風格や道士のような気概も感じさせる。

中国のオリジナル民族風アニメーション映画の代表的作品である「天書奇譚」は、ストーリーの完成度や音楽がマッチしているかを重視すると同時に、キャラクターデザインにも多くの力を注いでおり、中国民間芸術を研究する柯明氏をキャラクターデザイナーとして招いた。柯氏は木版年画や雕塑、民間玩具、中国伝統演劇の臉譜(隈取)を映画に取り入れた。そしてそれをアニメーションの原画担当スタッフたちがアニメキャラらしく簡略化とデフォルメを施し、最終的に個性が鮮明に表現されたキャラクターイメージを作り上げた。

多くの観客に「子供の頃の暗い記憶」と呼ばれた狐母。見ればすぐそれと分かる「八の字」型の黒い目の縁取りと逆三角形の顔で、狡猾で怪しいイメージをはっきりと描き出している。そこに背中が少し曲がった身体つきと悪知恵に長けた小さな目を組み合わせ、キャラクターの特徴を余すところなく表現している。

狐女は若く艶やかなイメージ。柳腰でほっそりとしており、「蘭花指」と呼ばれる女性らしいたおやかな手つきで、細長い眉はなまめかしく美しい。これらはどれも京劇の娘役「花旦」のイメージから来ている。切れ長で桃の花びらのような目にほんのり桜色の唇が美しく艶やかだ。

狐子阿拐は書生の服に身を包み、おとなしそうで少し間の抜けた顔つきながら、皮肉っぽい感じも少し窺える。食い意地が張っていたせいで足が一本なくなってしまったという設定も、このキャラクターを印象深くしている。

現代の修復技術のおかげで、「天書奇譚」が大スクリーンで上映され、中国のオリジナル民族風アニメーションが再び多くの人の目に触れることとなった。

小皇帝は、やや滑稽さを感じさせる八の字眉で、身体は三角形をモチーフにしたユニークなデザイン、そこに赤い玉飾りのついた冠というユーモラスなビジュアルが、その残忍で無知なキャラクター設定と強烈なコントラストを見せている。

利己的で狂暴な知県はひょろりとした長身で、枯れ木のように痩せこけ、おちょぼ口と小さな目というキャラクターデザイン。役人がかぶる帽子の両側にある飾りはよく見ると銅銭で、金にすぐ目がくらむ、がめつい本質を表している。

映画「天書奇譚」は、「天宮にいる袁公が天の方術が記された『天書」』盗み出して洞窟に刻んだところ、思いがけないことに3匹のキツネがこれを読み、方術を学んでしまう。天書の方術を身につけたキツネたちは人間に危害を加えるようになるが、ハクチョウの卵から人の形になった蛋生とその師である袁公によって最終的に退治される。しかし、袁公は天宮の重大な秘密をもらしたとして捕らえられ、天宮へと連れ戻される」というストーリーになっている。

「天書奇譚4K記念版」は上海美術電影制片廠が製作し、11月5日に中国全土で公開予定。(編集AK)

「人民網日本語版」2021年10月20日

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