中国海洋石油集団有限公司が23日に明らかにしたところによると、南中国海東部海域に位置する陸豊油田群エリア開発プロジェクトが稼働開始した。同社によると、中国による南中国海における3000メートル超の深層油田の大規模開発は今回が初めてだ。原油年産がピーク時に185万トンを超える同油田群は、粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市圏)の油ガス安定供給の基礎をさらに固めるうえ、中国の今冬・来春のエネルギー供給保証をサポートすることになる。中国新聞社が伝えた。
陸豊油田群エリア開発プロジェクトには4つの油田の開発が含まれる。所在海域は香港から南東に200キロメートル余り離れており、水深は約140-330メートル。主な生産設備は、2基の掘削プラットフォームと1つのフローティング生産システムが含まれる。今回稼働開始した「陸豊14-4油田」は同プロジェクト初の油田だ。
陸豊油田作業エリアマネージャーの呉意明氏によると、陸豊14-4油田は深層複雑断層地塊低浸透性油田で、主な埋蔵深度は3100-4300メートルとばらつきがあり、一般的な海底油田の深度をはるかに上回るうえ、低浸透性及び超低浸透性の埋蔵が中心的だ。技術開発の難易度と開発コストが高く、南中国海東部海域の現在までで最も開発が困難な油田だ。
陸豊14-4プラットフォームは中国が独自に設計・建造した重量が最大で、設備の国産化率が最高の海上原油生産プラットフォームだ。プラットフォームの高さは218メートルで、70階建てのビルに相当する。総重量は3万トン近く、エッフェル塔の3倍以上だ。プラットフォームは整った海上油ガス処理プロセスと付随ガス回収システムを持ち、ピーク時は毎日2万8000バレルの原油、8万4000立方メートルの付随ガスを処理できる。
陸豊油田群エリア開発プロジェクトのある南中国海東部油田は、中国で2番目に大きい海上エネルギー生産拠点で、過去3年で原油を累計325万トン増産しており、同期の全国の原油増産量の約3分の1を占めた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年11月24日