江蘇省宿遷市で、家具を販売するあるオンラインショップのオーナーが、客が「抗米援朝(朝鮮戦争)」に参加した元兵士である父親のためにベッドを購入しようとしていることを知ると、家具をプレゼントすることにしたというエピソードがネットで話題になり、ネットユーザーから、「ほっこりさせられた」といったコメントが寄せられている。中央テレビニュースが報じた。
今月4日、湖南省懐化市に住む王放さんは高齢になった両親のために柵付きのベッドを購入することにした。そして、「選んだネットショップに問い合わせたら、オーダーメイドになると言われた」という。
店側とのチャットによる連絡で、王さんが何気なく父親が「抗米援朝」に参加した元兵士であることに触れると、店側は興味を示し、「証明できるようなものはあるか」と聞かれたため、父親が授与された「中国人民志願軍抗米援朝出国作戦70周年」紀念章の写真を送信したという。
王放さんが送信した紀念章の写真
すると、店側から「住所、氏名、電話番号を教えてください。無料でベッドを2床プレゼントします」と返事が来て驚いたという。王さんは、「初めは申し訳なくて、ずっと断っていた。でも、店側から『元兵士に敬意を示したい』というメッセージが来てとても感動した。さらに、『平穏無事で、お父様が望み通りの生活ができ、健康で長生きされることを祈っています』という祝福のメッセージも来た」と話す。
王放さんと店側のチャット内容
親切なオーナーを見つけるために現地当局に感謝状送る
王さんによると、父親は95歳で、1949年11月に入隊し、「抗米援朝」にも参加して3度手柄を立てた。また、王さんのおじさんも烈士だという。
数日後、王さんのもとにベッドが届き、一連のエピソードをそのまま伝えると、父親はとても感動し、「是非感謝を伝えたい」と話したという。
王放さんのもとに届いたベッド
「店側は、お金を受け取ってくれず、詳しい住所も教えてくれないので、ショップの情報に基づいて、ネットで一つ一つ探してみた。そして、ショップの所在都市が分かったので、現地の宣伝当局に感謝状を送った」と王さん。
オーナーも実は軍人志望
現地の宣伝当局のサポートの下、王さんは感謝状の「宛先」であるオーナー・楊偉さん(40)と連絡が取れ、父親は「一張羅」に着替えてビデオ通話したという。
楊さんは江蘇省宿遷市大衆村に住む村民で、家具のオンライン販売をしている。たくさんのネットユーザーが称賛の声を上げていることを知った楊さんは、「別にそんなに大それたことをしたわけではない。わざわざ感謝状を送って来てくれるとは驚いた」と控えめに語った。
「自分も軍人になりたかった」という楊さんの父親も退役軍人で、「お客さんの父親が元兵士であると知って、感慨深く感じた。戦場に行った軍人たちに敬意を示したいと思ったから」と語る。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年11月30日