中国国内のスマートフォン競争はどれほど激しいだろうか。スマホは今や基本的な性能だけでなく、外観では大型ディスプレイ、曲面ディスプレイも珍しくなく、フレキシブルディスプレイ技術がもたらした折りたたみ式が市場を席巻しつつある。折りたたみ式はたたんだ時のコンパクトさといい、開いた時の大きな画面といい、新鮮な感じを楽しみたいという人々のニーズにある程度応えている。このほど国産ブランドが開発したロール式スマホのコンセプト機がSNSで広がり、独特のデザインにはテクノロジー感や近未来感が満載だった。「北京青年報」が伝えた。
フレキシブル有機ELディスプレイ(OLED)が成熟し世代交代を続けるのに伴って、市場には折りたたみ式ディスプレイを採用したデザインの新機種が次々に登場した。昨年11月には、国産スマホブランドのOPPOがOPPO未来科学技術会議で世界初のロール式ディスプレイのコンセプト機を発表し、業界の注目を集めた。コンセプト機には最小で6.7インチ、最大で7.4インチのフレキシブルロール式無段階調整OLEDが搭載され、側面のキーを押すと、ディスプレイが巻物のようにくるくると形を変え、ディスプレイに折り目が付くことはほとんどない。
資料写真(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)
今年3月、OPPOは世界知的所有権機関(WIPO)のサイトで伸び縮みするディスプレイの特許1件を出願した。中国国内の特許サイトでもOPPOがロール式ディスプレイ技術で蓄積したかなりの数の関連特許を検索することができる。
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持ち運びしやすい大型ディスプレイがこれからのスマホディスプレイの発展方向の1つであり、折りたたみ式はすでに相対的に成熟したソリューションだが、寿命、折り目、バッテリー駆動時間などの問題があり、これらはメーカーが1つ1つ解決しなければならない難問でもある。このほどの消息によると、OPPOが年内に複数のスマホ新機種を発売する計画であり、その中にコードネーム「孔雀(ピーコック)」という折りたたみ式が入っていることが伝えられた。同スマホのディスプレイ素材には新型のフレキシブルOLEDが採用され、スムーズに自由に伸び縮みし、従来の折りたたみ式と比べた時の最大の優位性は、使用する中でディスプレイに折れ目が付かないことだという。
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さきに発表されたロール式と異なり、「孔雀」のディスプレイは上下が反転する方式を採用し、サイズはサムスンの画面ごと折りたためるスマホ「Galaxy Z Flip(ギャラクシーゼットフリップ)」に似ており、全体的に非常にコンパクトで持ち運びしやすいという。
ロール式ディスプレイは全く新しいハードデバイスの形をもたらし、各アプリが新たな対応を迫られることから、より大きな可能性を秘めていると言える。どんな面白い使い方ができるのか、期待が広がっている。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年12月1日