欧州初の中国のトラクション変電所建設基準・規範を完全に採用し、中国が建設を請け負うトラクション変電所が1日、正式に稼働開始し、ハンガリー・セルビア鉄道のベオグラード〜イェディンストボ区間に動力電源を供給する。これは中国の鉄道技術装備がEUの認証を獲得したことを示している。科技日報が伝えた。
EU諸国に進出しようとするすべての鉄道製品がEUのインタ-オペラビリティ技術仕様(TSI)認証を取得する必要がある。製品はまずシミュレーションを受け、安全性、信頼性、実用性、環境保護性能、技術互換性、バリアフリー環境適応性など一連のパラメータの試験を受けなければならない。中国鉄建電気化局が独自に開発した高速鉄道パンタグラフ中核製品の銅・マグネシウム合金トロリ線は、すでに中国の複数の高速鉄道プロジェクトに広く採用されているが、欧州市場で採用されるためにはEUの厳しい認証を得る必要がある。幾重の試練を乗り越え、中国鉄建電気化局はEUが中国企業に初めて発給する鉄道電力けん引パンタグラフ相互接続TSI認証書を取得した。これにより中国で生産されるパンタグラフが正式に欧州市場に進出する合法的な資格を有するようになるとともに、順調にハンガリー・セルビア鉄道の建設に応用された。
ハンガリーの首都ブタペストとセルビアの首都ベオグラードを結ぶハンガリー・セルビア鉄道は、総延長350キロメートル、設計速度200km/hで、旅客・貨物輸送共用の複線電気化鉄道だ。
中国鉄路国際有限公司の関係責任者によると、ハンガリー・セルビア鉄道は中国・中東欧諸国協力の象徴的なプロジェクトであるだけでなく、中国の鉄道技術・装備とEUの鉄道相互接続の技術的規範とのマッチングでもある。ハンガリー・セルビア鉄道のセルビア区間は、中国鉄路国際有限公司と中国交通建設股份有限公司のアライアンスが建設を請け負い、中国鉄路設計集団有限公司とセルビアCIP交通研究院のアライアンスが設計を担当する。
このほどハンガリー・セルビア鉄道プロジェクトに重要な進展があった。セルビア区間のノヴィ・サド〜スボティツァ〜国境地帯が正式に着工された。国家発展改革委員会の寧吉喆副主任は着工式で、「ハンガリー・セルビア鉄道は欧州交通回廊と中欧陸海快速線の重要な構成部分で、ハンガリー・セルビア両国と欧州のその他の地域の相互接続の促進、両国による地域交通・物流ハブの構築のサポート、欧州のインフラ整備と沿線地域の経済発展の推進、欧州の人々の幸福の増進を行い、『一帯一路』(the Belt and Road)イニシアチブの共同建設と欧州発展戦略とのマッチング及び中国と欧州の互恵協力を深める上で重要な意義を持つ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年12月3日