中国、新型コロナ感染者の診療案改正 軽症は入院せずに指定施設で隔離

人民網日本語版 2022年03月16日16:56

中国国家衛生健康委員会が15日、公式サイトで発表した情報によると、新型コロナウイルス肺炎の治療をさらに改善するべく、同委員会と国家中医薬管理局の専門家が「新型コロナウイルス肺炎診療案」の試行第8版を改正し、試行第9版を作成した。新版の診療案は、デルタ株やオミクロン株といった変異株の感染拡大の特徴や感染者の特徴を徹底的に研究し、関連の研究成果を一歩踏み込んで分析した上で作成された。主な変更内容は以下の通り。

一.感染者の発見・報告プロセスの最適化。PCR検査をベースに、抗原検査を追加し、感染者の早期発見能力をさらに高める。感染疑い例、または抗原検査で「陽性」だった人に関しては、直ちにPCR検査を実施するか、またはクローズド・ループの条件を満たす上級医療機関に移送してPCR検査を行う。PCR検査で「陽性」が確認された場合、指定施設で隔離管理、または指定の病院で治療を受けることになる。

二.感染者を分類して収容。各地から、「オミクロン株感染者は、無症状、または軽症がメインで、その多くが過度な治療を必要としていない。全ての感染者を指定の病院に収容した場合、大量の医院資源を占めてしまうことになる」といった意見が寄せられているのを受け、感染者を分類して収容する措置がさらに改善された。

1.軽症の感染者は指定施設で隔離管理する。関連の隔離施設で、海外からの入国者や濃厚接触者などを隔離することはできない。病状が悪化した場合、指定の病院に移送して治療を行わなければならない。

2.普通型、重症、重篤の感染者や重症化するリスクが高い感染者は、指定の病院で治療する。うち、重症、危篤の感染者はできるだけ早い段階でICUに収容して治療し、重症化リスクが高く、その傾向がある感染者もICUで治療する。

三.抗ウイルス治療の更なる規範化。中国国家薬品監督管理局が認可したパキロビッド(PF-07321332)と、中国国産の中和抗体共同治療薬である安巴韋モノクローナル抗体注射液「BRII-196」の2種類の特異性抗新型コロナウイルス薬剤が診療案に組み込まれた。

四.中医学治療の内容の改訂。各地の臨床治療の経験を基に、中医学の非薬剤療法応用を強化し、鍼灸治療の内容が新たに加えられた。小児感染者の特徴を基に、小児患者に対する中医学治療関連の内容が新たに加えられた。

五、隔離管理解除や退院基準、及び隔離管理解除後、退院後の注意事項の調整。新版診療案は、隔離管理解除や退院基準における「呼吸器検体を用いたPCR検査で2回連続陰性(24時間間隔を置いて採取)」が、「新型コロナウイルスPCR検査ヌクレオカプシドタンパク質(N遺伝子)やオープンリーディングフレーム(ORF)のCt値が2回連続で≥35(定量リアルタイムPCRで界限値40、24時間以上間隔を置いて採取)、または新型コロナウイルスPCR検査で2回連続陰性(定量リアルタイムPCRで、界限値35未満、24時間以上間隔を置いて採取)」に変更された。退院後については、「引き続き14日間隔離管理、健康観察を行う」から、「隔離管理解除後、または退院後、引き続き7日間自宅で健康観察を行う」に変更された。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年3月16日

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