中国国務院新聞弁公室は今月21日、「新時代の中国の青年」白書を発表し、定例記者会見で白書に関する状況を説明したほか、記者の質問に答えた。
記者の「インターネット世代、Z世代である新時代の中国の若者は臆さず自己表現し、シェアすることを好み、各大手インターネットプラットフォームの主なグループになっている。では、『寝そべり現象(何もせずに、抵抗しようとしない状態)』と『内巻(閉鎖的な環境で内部の激しい競争に巻き込まれる状況)』の狭間で葛藤する中国の若者がどのような道を歩めばいいのかについて、中国共産主義青年団中央委員会は何か提案や助言はあるか?」との質問に、中・長期青年発展計画実施工作部局間連絡会議の招集者で、中国共産主義青年団中央委員会書記処の第一書記を務める賀軍科氏は、「ここ数年、メディアで『寝そべり現象』や『仏系(仏のように物事に拘泥しない人々)」といった各種ワードをよく目にするようになっている。そしてこうした問題に私たちは高い関心を抱いている。特に当委員会が普段主に従事しているのが青少年に関係する活動で、大量の調査や研究も実施している」とし、調査研究の結果について感じていることとして、次の3点を上げた。
まず1つ目として、実際に「寝そべっている」人は極めて少なく、たゆまず奮闘している人がほとんどであると感じている。近年、現代の若者のメンタルヘルスといった面をめぐる調査研究を何度も実施してきた。現代の若者の間では、成功できるかは主に自分の努力と奮闘にかかっているというのが、依然として主流の観点とっており、ほとんどの若者が将来を楽観視している。そのため、青年の間で流行している「寝そべり現象」や「仏系」といったワードは、ストレスを解消するために、感情を自嘲気味に表現するためのものと分析している。
次に、政府は「寝そべり現象」や「仏系」といったワードが反映している根本的な問題の解決を非常に重視している。ほとんどの若者が実際に「寝そべったり」、浮世離れした生活をしたりしているわけではないが、中国特有の人口構造や熾烈な人材競争が繰り広げられる環境下で、現代の青年が仕事や学習、生活の大きなプレッシャーを抱えているというのも現実だ。人生の分岐点で決定をしなければならない時、若者が戸惑い、困惑し、どの方向に向かえばいいのか分からなくなって、無気力になってしまうという現象は過去にも多少なりとも存在していた。政府は近年、青少年の教育、就職、結婚・恋愛、育児をめぐる難題を解決するための政策を強化し、若者を悩ませる切迫した問題を解決できるようサポートしている。
最後に、社会全体が、青少年の心理的成長やメンタル強化に一層注目し、関心を払うことを願っている。長期にわたって落ち込み、ふさぎこんでしまう青少年が一部いるというのも確かだ。いろんな原因の影響を受けて、奮闘する精神や家庭、社会において責任を負う意識に欠けるようになり、現実から逃避したり、楽に事業で成功できると勘違いしたりしている青少年もいる。どれも、非現実的で、社会全体が良好な環境づくりをしてリードを強化しなければならない。幸福は奮闘して得るもので、奮闘すること自体が幸福でもある。これは習近平総書記が青少年に贈る人生の格言であり、私たちすべてがそれを実感しなければならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年4月22日