最近、「羊了個羊」という微信(WeChat)のミニゲームがネットで大人気だ。人気のあまり、サーバーが2日間で3回ダウンし、運営サイドは急遽、バックエンドのサーバーの開発者を募集し、「よい人材を推薦してくれれば5千元(約10万2千円)の奨励金を出し、自薦でも5千元の奨励金を出す」などとしている。
独特な音楽やユーザーインターフェースもあいまって、恐ろしく中毒性があり、遊び方は定番の「3つ揃えば消える」マッチ3ゲームでそんなに難しくないように見えて、第2ステージをクリアできない人はほとんどだ。
このミニゲームの人気爆発の理由は、遊び方に新味があったからではなく、ステージクリアが非常に難しいからだ。公式サイトによると、「羊了個羊」のクリア率は0.1%にも達していない。
ゲームジャンルの投稿者が発表した動画によると、多くのマッチ3ゲームは、盤面の配置が偶数ランダムで、少なくとも1つはクリアできる方法があるが、「羊了個羊」の配置は完全にランダムで、プレイヤーは1つだけブロックを残して次のステージに進めない状況に追い込まれやすい。つまり、どうしても解けない場合がほとんどだ。
Q&Aサイト・知乎に寄せられたある分析によれば、「羊了個羊」が目下、ゲームとして成功している本質的な理由は「運+戦略のうまさ」にあるが、必ずしも「検索人気+高難度ミニゲーム+地域ランキングが結びついた戦略」が成功し続けることを保証するわけではないという。
ユーザーから見れば、難度を高くしてクリック報酬型広告を促進するこのモデルは長続きしないものだ。ブームが去れば、このミニゲームで遊び続けることはないだろう。ミニゲームの優位性は簡単なことにあり、より多くの周辺コンテンツを盛り込んでも、ユーザーを長くとどめられるかどうかは未知数だという。
スマホゲーム開発者の唐雨さんも、「『羊了個羊』はSNSでウイルスのように広がり、多くの人がハマった。しかしゲーム自体にコアコンピタンスがないのに、ゲームの難度を上げるだけで人気を長続きさせようとするのは現実的ではない」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年9月19日