中国外交部(外務省)の21日の定例記者会見で、汪文斌報道官がグローバル発展イニシアティブに関する質問に答えた。
【記者】米国のシンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)はこのほど、「新たなグローバル発展イニシアティブ」に関するオンラインシンポジウムを開催した。シンポジウムで、ある専門家は「グローバル発展イニシアティブ(GDI)」について、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実行を加速することを出発点としており、各方面がグローバル開発面で力を合わせ、開発資源の利用効率を高め、発展途上国の発展戦略により良く歩み寄る助けになると指摘。西側諸国はこれを全面否定するのではなく、中国側と意思を疎通し、調整して、GDIが真に役割を果たせるようにするべきだとした。この事について、中国側としてコメントは。
【汪報道官】中国は、この専門家のGDIに対する客観的で公正な見方を評価する。2021年9月21日、習近平国家主席は第76回国連総会の一般討論演説でGDIを打ち出した。この1年間、GDIは国際社会が開発の問題を改めて重視し、持続可能な開発目標(SDGs)の期限内の達成という約束を改めて確固たるものにすることを効果的に後押しし、2030アジェンダの実行を加速するために実行可能な道を示し、協力のプラットフォームを設け、開発資源を集め、開発上の最も差し迫った課題に対処してきた。
この1年で、GDIを支持する国や国際機関の数は100以上に増え、国連という場に立ち上げた「GDIフレンズグループ」の参加国は60ヶ国余りに達した。中国は各国と共に、グローバル発展ハイレベル対話のGDI協力推進のための32項目の実務的措置を積極的に実行に移し、複数の項目で早期に成果を挙げている。中国は貧困削減のための国際民間協力ネットワークを立ち上げ、第1期としてすでに17の国と地域の関連機関が参加した。また、40近くの国と地域の150機関と共同で世界職業技術教育発展アライアンスを計画し、立ち上げた。「GDIフレンズグループ」は食糧安全保障の問題について、国連総会において共同で主張を示した。中国ー太平洋島嶼国気候変動対策協力センターがすでに立ち上げられた。中国は「GDIフレンズグループ」の9ヶ国を含む13ヶ国と新型コロナウイルスワクチンの共同生産を行った。また、1000余りの能力開発プロジェクトを通じて、発展途上国の延べ4万人余りに研修を行った。
GDIは、2030年アジェンダの実行を中心に据え、重点分野における実務協力プロジェクトが先導する形で、国連との連携を強化し、国連の開発関連機関の役割を重視し、また、地域、準地域、国家集団の開発プロセスとの相乗効果を強化し、各方面の資源を集め、活用し、発展途上国の開発上の実際のニーズにより良く貢献するべく尽力している。
GDIは開放・包摂というパートナー精神を堅持しており、我々は先進国を含むパートナーがGDI関連協力に参加し、力を合わせてグローバル開発事業が新たな段階へと上る後押しをし、全てのSDGsの期限内の達成のために最も広範に力を結集することを歓迎する。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年9月22日