衛星画像から見る「米国のチェルノブイリ」事故

人民網日本語版 2023年02月17日13:04

衛星画像

米国の列車脱線が引き起こした有毒化学物質漏洩事故が注目され続けている。米国のネットユーザーは、今回の化学物質による災禍を「米国のチェルノブイリ」事故と呼んだ。現地政府による有毒物質の処理方法にも疑問の声が上がっている。新華社が伝えた。

2月6日撮影の衛星画像は、現地の緊急対応当局が事故車両上の有毒化学物質を処理する様子を捉えている。厚く白い雲の上からでも、燃焼により生じた黒い煙が明らかに確認できる。

米国のSNSでは、今回の事故の今後の推移と影響について連日熱い議論が交わされ、「オハイオのチェルノブイリ」というハッシュタグをつけた投稿が急増し、検索ランキングの上位にも入った。

ネット上のコメントのスクリーンショット

あるネットユーザーは、このハッシュタグを付けた投稿で「彼らはしきりに気候変動を口にしておきながら、こんな事を起こす有様だ」と皮肉った。別のネットユーザーはリプライで「これが人々の健康にどれほど大きな悪影響をもたらすか想像もできない。なんて悲しい事だ」と記した。

米下院のアンディ・ビッグス議員は、オハイオ州イースト・パレスティーンで発生した「チェルノブイリ型」事故について、「この事故によって米国人数百万人の水、空気、土壌が脅かされる恐れがある」と指摘した。

米国家運輸安全委員会の公表した、有毒化学物質を積んだ列車の脱線事故現場のドローン画像

かつて米環境保護庁で勤務していた環境政治学専門家のEvaggelos Vallianatos氏は、「有毒化学物質漏洩事故は現地の環境に長期的破壊をもたらすうえ、『慢性的な生態学的死』をもたらす恐れすらある」と指摘。「クロロエチレン(塩化ビニル)、アクリル酸ブチルなどの化学物質が大気中、土壌、水中にすでに放出され、今後も放出され続ける」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2023年2月17日

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