中国映画の勢いに ハリウッドも負けじと中国市場対策 (2)
■対策2 「中国バージョン」を特別編集
中国文化を尊重・取り入れるため、伝統的な意味のハリウッド映画はより中国色を増した映画に変わってきている。これも中国の観客に対するハリウッドのご機嫌取りと言える。「アイアンマン3」は6日に世界に先駆けて北京でプレミア試写会を行い、「アイアンマン」ことロバート・ダウニーJr.が宣伝のために訪中した。同映画は「国際バージョン」と「中国スペシャルバージョン」の2種類があり、中国の人気女優・范冰冰(ファン・ビンビン)が演じる役は「中国スペシャルバージョン」のみに登場する。
史上最も高い映画と称されるブラッド・ピット主演のゾンビ映画「ワールド・ウォー・Z(原題)」の配給会社パラマウントは、中国市場での公開のため、中国にとって敏感な某エピソードを劇中から削除することを決定した。数日前に「トランスフォーマー4(仮題)」の中国ロケ撮影を行った際に流れてきた情報によると、新しいロボット「宇宙大帝」は中国人観客のために特別にデザインされたものだという。
■対策3 規模が拡大する外国主催の映画祭
実際、ハリウッドだけが焦っているわけではなく、欧州映画も同様に中国市場に近づくための努力を始めている。1年に1度開催されている「フランス映画際」の主催者であるフランス映画連盟は今年は特別に「アムール」などの最新人気フランス長編・短編映画8本を選んで中国人観客に公開した。16日にはフランスの著名監督リュック・べッソンを代表とするフランス映画人と映画祭主催代表団が北京に到着し、北京国際映画祭上でフランス映画のプロモーションを行う。
同映画祭は北京・上海などの大都市以外にも、西安や南京、武漢、成都、深センなどの地方都市も周り、中国の全国各地で上映を行う。このほか、今回の「フランス映画際」は中国の陸川(ルー・チュアン)監督をイメージ大使として任命し、今後もフランス映画の影響力の拡大を狙う。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年4月9日