パナ中国ショウルームが閉鎖 巨額欠損で要スリム化
北京市の大型デパート新光天地高級百貨店にあるパナソニックのショウルーム「パナソニックセンターペキン」(松下北京展庁)は、総面積4千平方メートルの大型ショウルームだが、今は人影もなくがらんどうになっている。「第一財経日報」が伝えた。
28日に新光天地の5階に行ってみたところ、これまでパナソニックの製品を展示していたショウルームが「新光天地」と印刷された壁紙で封鎖されていた。パナソニックの社章をつけた人に聞いたところ、パナソニックと新光天地との契約が切れ、契約が延長されなかったためだという。
ショウルーム近くのエレベーターにあったお知らせをみると、パナソニックショウルームの営業期間が5年に及んだこと、契約双方が当初設定した協力期間が終了したこと、今月18日にショウルームを正式に閉鎖したことがはっきりと記されていた。
このショウルームはパナソニックが初めて海外に設置したショウルームだ。2007年7月、パナソニックは新光天地の5-6階に総面積約4千平方メートルのショウルームを設置。中国の一般の消費者にパナソニックのデジタル、情報技術(IT)、家電、電気技術など各分野の先端製品・技術のほぼすべてを紹介することを主な狙いとしたもので、パナソニックと利用者とが各種のオフライン活動を相互に展開する場合の重要な「集積地」にもなっていた。
2008年に行われた北京五輪の開催期間中、このショウルームは五輪組織委員会の推薦を受け、これまでに来場者は215万人に達した。今回の閉鎖後、パナソニックの海外にある大型ショウルームはベトナム・ハノイのショウルームだけになった。
パナソニック関連部門の責任者はショウルーム閉鎖について、このほどメディアに次のように述べた。当初ショウルームを設置した主な目的は、パナソニックの中国でのブランドバリューを引き上げることにあり、現在ではこの目的は達成できたといえる。このためグループ事業の構造転換に合わせて、本社はショウルームの閉鎖を決定したのだという。