「友人のSNSでの生活披露」に多数が嫌気? (2)
○休暇の様子を生中継:他人の気持ちを逆なで
「行き先は、東南アジアのリゾートアイランドや、ヨーロッパのカントリーサイド。飲んでいるのは、スタバのコーヒーに、国際線機内で出される上等な赤ワイン。彼らが海風を頬に感じてココナッツ・ジュースを飲んでいるのを見て、心地よい気持ちになれるかしら?」--仲さん(女性)は、ストレスの多いサラリーマンにとって、友達が休暇旅行の様子を披露するのを見るのは、すこぶる不愉快なことだと語る。サラリーマンが旅行に行けるのはせいぜい年に1-2回だ。道中で体験したことを友人とシェアするのは、本来はそれほど非難すべきことではない。しかし、朝から晩まで丸一日遊び回っているのは勝手だが、他人の気持ちにおかまいなしにそれをひけらかすのは、一体どういうつもりなのだろうか。
あるネットユーザーは、「一番腹が立つのは、いちいち料理を撮ってアップすること!ある友人は、外食するたびに、オーダーした料理を全て撮影し、アップする。枝豆高菜炒めで あれ臭豆腐であれ、とにかく何でも撮りまくる。珍しい料理を紹介するなら構わないが、ごくありふれた日常の料理を一日中アップして、一体何を伝えたいの?」とコメントした。
一方で、「彼らはみんな、食べるのが好きな人たちだ。彼らのお薦め料理は、本当に美味しいものばかり」と、食べた料理を披露したがる人に対して好印象を持っている人もいる。
○子供の成長日記を披露:「飲んだ・食べた・出した」逐一記録
専門家は、早い時期から、「子供に関することをネット上に公開するのは危険だ」と保護者に警告しているが、それに没頭している親は相変わらず多い。実際、子供にまつわる面白いエピソードを友人とシェアすることは本当に楽しい。問題は、子供が「飲んだ・食べた・出した」ことを逐一披露する親が必ずいることだが、当人たちにとってはそれらは一大事なのだ。陸さん(女性)は、「自分の微信で、いつの間にか、数人の親友の画像が彼女らの子供の画像に替わっており、毎日投稿される内容は子供に関することばかり、『夜泣き』や『飲む・食べる・出す』にまつわる話が一日に十数回更新される。これらの母親達を表彰するとしたら、絶対に『名誉記録係』の称号が与えられるに違いない」と話した。
○分析:「ナルシスト」の名のもとで高まる風潮
フォーラム・ブログ全盛期の到来に伴って登場した「生活披露」は、微信など新たなSNSで更に水を得た魚のような盛り上がりぶりだ。米スタンフォード大学心理学科のElias Aboujaoude教授は、「インターネット上での人々の発言や振る舞いは、『ナルシスト』傾向をいっそう強めている」と指摘した。
専門家は通常、「ナルシスト」傾向にあるか否かについて、2種類の言動に関してバランスを欠いていないかどうかに基づいて判断している。それは、「高すぎる自己顕示欲」と、「自分は当然、特権を与えられているという認識」に基づく言動だ。異常なまでに自己を顕示したがる人は、Facebook上でやたらと友人の数を増やす傾向があり、ナルシスト指数とFacebookの活動度とは正比例の関係にある。
「披露」する生活を送る人々は、何かにつけ「シェア」という言葉を口にしたがる傾向があるが、自分の日常生活を「生中継」することに熱中する人々にとっては、それらの行為も「ナルシスト」としての自己表現の一種かもしれない。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年9月10日