国境越えた人民元決済業務 世界の98%をカバー
第114回中国輸出入商品交易会(広交会)がまもなく閉会する。毎回開催される「国境を越えた人民元業務政策宣伝説明会」によると、人民元の海外進出の歩みが加速を続けている。今年9月末現在、全国で行われた国境を越えた人民元決済業務は総額8兆6千億元に上り、大陸部と双方向で人民元の流入を展開する国・地域は220カ所に達し、業務の範囲は世界の国・地域の98%をカバーした。人民日報が伝えた。
商務部(商務省)財務司の趙鋼副巡視員の説明によると、2009年7月に国が「国境を越えた貿易における人民元決済業務」を試験的にスタートして以来、周辺の国や地域で同業務が幅広く歓迎されてきた。今年9月までの決済額は8兆6千億元に上る。今年1-9月は3兆1600億元、このうち貨物貿易の決済額は2兆700億元で、人民元はグローバル貿易における主要決済通貨の一つになったといえる。国内外の多くの企業が、人民元建て決済は企業が為替リスク引き下げ、貿易投資の条件を改善し、双方向の投資の取り組みを保障する上でプラスになり、また国内金融業の開放と発展にとってもプラスになるとの見方を示す。
11年1月に国が海外での直接投資における人民元建て決済業務をスタートして以来、人民元建て決済のプロセスが目立って加速し、今年1-9月の人民元建て対外直接投資は総額523億1千万元で前年同期比136.7%増加した。外資系企業の対外直接投資額は2802億7千万元で同81.4%の増加だった。国境を越えた人民元建て決済の開放・拡大を土台として、税関総署は今年1月、人民元建ての月間輸出入データを発表するようになり、広交会の人民元建て取引額も発表されるようになった。対外投資と外資利用における人民元建て決済をめぐる取り組みも議事日程に上がっている。
中国人民銀行(中央銀行)本店貨幣政策委員会のケイ毓静秘書長(事務局長)の説明によると、同行は23カ国・地域の中央銀行や通貨当局と、総額2兆5千万元に迫る相互通貨の直接取引合意を結んでおり、人民元の受け入れ範囲がどんどん広がっているという。(編集KS)
*ケイ:「おおざと」に「幵」
「人民網日本語版」2013年11月4日