ベトナム版「カンナム・スタイル」
ベトナムのあるダンスが6月にインターネットで人気を集めている。このダンスの映像は「Itchy man」と呼ばれ、YouTubeにアップロードされるとすぐに100万回以上再生され、中国国内でも中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」や動画ウェブサイトなどで広く広まっている。特に動画の最後に突然現れる中国の薬「皮康王」の広告が、話題を集めている。
「Itchy man」が有名になったのは、そのダンスの奇抜さにある。映像では男性が皮膚疾患から、手や足、全身が痒くなり、特に足の付け根の痒さはひどく、ダンスのクライマックスでは男性やバックダンサーたちが体を掻き毟り、笑えると同時に呆気に取られる画面となっている。「Itchy man」の成功の要因を、「カンナム・スタイル」と同様に視覚的な記憶の符号になったためと見る人もいる。
もっとも「カンナム・スタイル」とは違い、「Itchy man」は映像の最後に中国の薬「皮康王」の海外版広告が出現するのが独特である。映像最後では中国語の文字が書かれた小さな赤い瓶が登場し、ベトナム語のセリフとともに、この映像が単なるダンスではなく広告であることが明らかになる。映像は確かに広告だが、そのダンスのインパクトは広告の枠を超えている。
同映像については賛否両論の意見があるが、面白くユーモラスならば、難しく考えすぎることはないのかもしれない。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年7月11日