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日本に溶け込めない「華流」の理想

 ある日本メディアは今月4日、「韓流」が一世を風靡したが、文化産業の総合的実力をみれば、アジア各国でもっとも成功したのはやはり日本、と論評した。観光、映画・テレビ・音楽、アニメ・ゲームなどに代表される日本の文化産業は、早くに10兆円規模のマーケットをうみ、その小さな国土に比較にならない巨大さを確立した。「環球網」が伝えた。

 日本と中国の文化は同じ源を持つことから、日本人は中国的要素に対して気負わない親近感を感じており、これはとても自然なことだ。しかし、中国的要素を扱った作品が日本で人気なのとは対照的に、中国作品は日本市場で不振にあえいでいる。

 ■日本で苦戦する中国文化作品

 筆者の記憶では、中国の映画・ドラマのうち、日本で最近一番話題をさらったのは、やはり2008年の「レッドクリフ」だろう。前後編あわせて100億円以上の興行成績は中国本土をさえ超え、主題歌を歌ったAlanも一躍スターダムに駆け上がった。もっとも「レッドクリフ」は中日韓合作作品であり、企画段階から日本人観客の好みが存分に考慮されていた。一方純国産で、同じく三国志をテーマにした中国ドラマ「新三国志」は、日本での平均視聴率が2.99%に留まった。「新三国志」や「宮廷の諍い女」の視聴率こそ、中国オリジナル文化作品の日本でのリアルな成績を反映していると言える。中国で驚異的な視聴率の嵐を巻き起こしたドラマ「宮廷の諍い女」は先月、日本のテレビ画面に登場した。しかし放送開始から2週間、いまだ日本の話題作とはなっていない。関連するPR、作品批評が大手メディアでとりあげられる機会も皆無に等しい。

 中国ドラマは日本になかなか溶け込めない。まず、日本のドラマは週1回放送で、2-3カ月が1クールのため全7-12話だ。しかし「新三国志」は95話、「宮廷の諍い女」は76話と非常に長く、これでは大多数の日本の視聴者は受け入れがたい。

 このことは、中国文化作品をグローバルに広めたい業界関係者にとって1つの教訓と言える。グローバル市場参入を目論むなら、企画段階で充分な調査をすませ、目標マーケットのニーズとタブーを存分に把握すべきだ。「レッドクリフ」の成功理由のひとつは、完璧なグローバル戦略にあった。関羽が曹操を待ち伏せする「華容道」の下りが改編されたことは国内で論争を呼んだが、国際市場での成功の妨げとはならない。

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