中国の高速鉄道 海外市場を積極的に開拓 (2)
◆3つの競争力とは?
技術・安全性・コストという3大優勢が、中国の高速鉄道の競争力を形成している。
中国鉄路総公司科技管理部の周黎部長は、「中国は長年に渡り、世界の先進的な高速鉄道技術を吸収・消化・学習し、参考にし、自主革新により独自の技術を形成した。これは世界各国の高速鉄道技術発展を集約したものだ。中国は世界各国の高速鉄道技術を集約する能力と経験を持っている」と述べた。
中国の高速鉄道の営業距離は1万キロに迫っている。快適でスムーズな高速鉄道は、中国人の外出の幸福感を大幅に高めた。京滬高速鉄道公司は、「今年6月30日には京滬高速鉄道(北京?上海)の開通2周年を迎え、乗客数が前年同期比4割増となった」と表明した。
中国工程院院士、鉄道専門家の王夢恕氏は、「中国の高速鉄道の1キロ当たりの費用は1億3000万元(約20億8000万円)に達する。これに管理費用と立ち退き料を加えると、1キロ当たり約2億元(約32億円)となり、日・英・独などの国を下回る。中国の高速鉄道がネットワークを形成すると、産業化の優位によりさらにコストが引き下げられた」と説明した。
中国の高速鉄道の海外進出も加速されている。中国南車股フェン有限公司はこのほどイタリアから受注を獲得し、高速鉄道のコア部品であるボギーを提供することとなった。これは中国の高速鉄道のコア部品が、欧州市場に認められたことを意味する。これまでにも、中国高速鉄道のアルミ合金車体のモジュールが、欧州向けに輸出されていた。
北京交通大学経済管理学院の李紅昌准教授は、「高速鉄道の全面的な輸出は、単純な貿易輸出ではなく、経済・貿易・金融などのさまざまな要素と関連するため、双方の高官が共同推進する必要がある。中国とタイの高速鉄道提携モデルが形成されれば、その他の国家での普及に期待できる」と述べた。
李准教授は、「中国の時速200キロ・250キロの高速鉄道は成熟した使用経験を持ち、高い国際競争力をつけており、輸出の重点分野になるべきだ」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月5日