中国 無人機による低空測量で大きな飛躍
国家科学技術奨励大会がこのほど北京で開催され、中国測量科学研究院が実施したプロジェクト「軽・小型広角航空カメラの開発およびUAVによる低空測量での応用」が2012年度国家技術発明賞2等賞を受賞した。中国網が伝えた。
現在世界において、衛星によるリモートセンシング、有人航空機による航空撮影は非常に発達しているが、依然として即時性と精密度に欠ける、曇りの日は高解像度の画像が取得できないといった問題を抱えている。このため無人機による低空測量が台頭し始めたが、現在国外で生産されている広角航空カメラはいずれも重量が100キロあまりで、軽負荷・低空飛行の無人機では使えない。これを受け、中国測量科学研究院は「自己校正・自己安定型広角画像技術」を開発した。同技術を採用した広角カメラなら、視野角は90度に達する一方、重量はわずか15キロですむ。これにより、固定翼無人機と無人飛行船による低空測量システムが実現した。
同システムは1センチ単位の解像度のカラー画像を取得でき、大規模な測量・マッピングおよび地理・国情観測などに用いることができるほか、都市建築物の側面画像を取得し、3Dモデルを作成することも可能だ。また、このシステムを使えば、1千メートル(曇りの場合は200-300メートル)以下の低空から、国外の航空カメラよりも鮮明な画像が取得でき、適時性を確保できる。
専門家は、「低空リモートセンシングは遠くない未来、画素数および製品の価値面において、高解析度リモートセンシング市場全体の3分の1を占めるだろう」と予測する。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年1月21日