日本の高校サッカー選手権、鵬翔高校が奇策「膝つき式壁」
サッカーの試合で、フリーキックのシーンは頻繁にあるが、味方選手の壁が援護となり、シュートが決まるというシーンはそれほど多くない。12日、東京国立競技場で開催された、第91回全国高校サッカー選手権準決勝でそのシーンは訪れた。第1試合に登場した鵬翔高校は、ロシアで活躍する本田圭佑選手の母校で知られる星陵高校戦でフリーキックのチャンスをメーク。選手4人が相手ディフェンスの前に膝をついて並び、低い壁を作り、小原裕哉選手がフリーキックを決めたのだ。湖北省武漢市の朝刊「武漢晨報」が報じた。
0対1と鵬翔高校がビハインドで迎えた前半31分、ゴールエリア付近で、フリーキックのチャンスを得ると、同校の選手ら数人がなにやら話し合い。相手のディフェンスの作る壁の前に膝をついて並び、キッカーの方を向いた。その後、別の選手がフェイクを入れた後、小原選手がキック。弧を描いたボールはそのまま壁を越えてゴール左側に突き刺さった。その瞬間、壁を作っていた4人は立ちあがり、歓喜に沸く仲間と飛び上がって喜んだ。同校の「奇策」に、観戦中のファンも絶叫。大盛り上がりとなった。日本メディアの分析によるとこの「膝つき式壁」は、相手ゴールキーパーの視線を妨害することができるという。
「膝つき式壁」は、公式戦では珍しいが、採用したのは鵬翔高校が初めてではない。2007年の女子サッカーワールドカップでは、なでしこジャパンがイングランド戦で披露。FWの荒川恵理子選手とMFの加藤與恵選手が相手の壁の前で膝をついて壁を作った。ただこの時は、宮間あや選手が蹴ったボールは相手の壁に当たり、見事ゴールとはならなかった。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年1月15日