海軍新型総合補給艦の1番艦「呼倫湖艦」の命名・軍旗授与式が1日、広東省広州市で開かれた。これは同艦が正式に中国人民解放軍海軍に就役したことを意味する。同艦は中国が独自に開発した、世界先進水準を誇る新型総合補給艦で、中国海軍の空母艦隊、遠洋機動艦隊に随行し、海上における随時補給を実現する。科技日報が伝えた。
軍事コメンテーターの王強氏は、「総合補給艦の発展を非常に重視している国が多い。これは一国の海軍が遠洋に進出できるかを示すシンボルとなる。先進国海軍の空母運用の経験を見ると、一般的に任務期間は2ヶ月以上となるため、空母に大量の物資を補給する必要がある。また、数十機、さらには100機弱の艦載機が離着艦するが、艦載機も補給と整備が必要であり、これにより後方支援の難度が大きく高まる。つまり中型・大型空母は自らの限り有る積載能力だけで任務期間を終えることが困難であり、艦隊に加わる駆逐艦・護衛艦など1万トン以下の艦艇の自給力も制限を受ける。総合補給艦は通常、数万トンの燃料、数千トンの物資を搭載し、高い艦隊支援能力を持つ。そのため当然ながら空母艦隊の作戦能力の重要な一部になってくる」と指摘した。
総合補給艦は第二次大戦前にドイツによって発明され、戦後は米国が発展させた。これは海上を航行もしくは停泊中の味方艦に燃料・淡水・食品などの消耗品と、魚雷・砲弾・ミサイルなどの武器を提供する後方支援艦だ。総合補給艦があれば、作戦艦艇は航行中に支援を受けることができ、活動半径を大幅に拡大できる。航行の効率を高め、海上活動期間を延ばし、基地からの支援の需要を減らすことができる。
王氏は、「呼倫湖艦は海軍の次世代総合補給艦で、主に海上航行もしくは遠洋作業中の船舶に水・燃料・食糧などの物資を供給する。同艦は新型海上補給システムを採用し、海軍のその他の補給艦よりも高い物資・液体多様化補給能力を持つ。主に艦隊クラスの遠洋補給・支援任務を担当する」と述べた。
また王氏は、「この海上補給システムは、中国新型総合補給艦の中心的な装備品だ。海の各種環境でも安定的に作業するという状況を満たすため、海上補給システムの開発費は高額で、難度が高い。このような整った海上総合補給技術を把握している国は少数だ」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年9月11日
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