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朝鮮半島核問題 かき乱す米国と安定を維持する中国

人民網日本語版 2017年09月08日16:03

9月7日未明、THAAD発射台4基が韓国・星州基地に搬入された。韓国国防省は同日、THAADシステムの暫定計画に基づく配備完了を発表したうえ、「朝鮮の脅威」に対処するための緊急措置だとした。中国側は、中国など地域の国々の安全保障上の利益と懸念を重視し、直ちに配備を停止するよう米韓に促し、すでに韓国側に厳正な申し入れを行った。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

中国は一貫して朝鮮半島非核化の目標を揺るがず後押しし、朝鮮による核・ミサイル開発に反対している。中国の支持の下、国連安保理は対朝決議を複数採択した。中国は決議を全面的、真剣かつ厳格に履行している。中朝貿易額は2年続けて減少。特に今年2月に朝鮮からの石炭輸入を停止して以降、朝鮮からの輸入は4月に前年同期比41%減、5月に同32%減となった。

制裁・圧力は問題解決の鍵の半分に過ぎず、残りの半分は対話・交渉だ。両者を合わせて1つにして初めて、朝鮮半島核問題の錠を真に開けることができる。THAADの韓国配備は朝鮮半島核問題の真の解決にならず、韓国にとって安全保障上の脅威を減らす助けにならず、朝鮮半島の平和・安定の助けにもならないということが肝要な点だ。韓国の背後にいる米国は、「朝鮮の脅威」をしきりに口にするが、実際には朝鮮半島情勢の緊張を利用して戦略上の目的を達成しようとしているのだ。

同盟国を「安心」させる。トランプ大統領は防衛費の問題で度々同盟国を非難している。たとえば韓国には「義務の負担」を要求し、韓国側がさらに多くの軍事費を負担しない場合の在韓米軍撤退の可能性をほのめかしてすらいる。韓国は米国のアジア太平洋戦略の行方を憂い、米国が同盟体制を弱め、同盟国に対する安全保障上のコミットメントを後退させることを懸念している。米国はアジア太平洋の同盟国の離反傾向を前に、朝鮮半島情勢を重要なツールとし始めた。1つには、朝鮮の核の「脅威」を誇張して、米国の周りに集まり保護を求めるよう同盟国を促している。もう1つには、保護者の姿勢を見せて、強硬な言葉で朝鮮を非難し、同盟国に対する安全保障上のコミットメントを絶えず再確認し、THAAD配備などによって同盟国を「安心」させている。


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