航空安全ネットワーク(ASN)の統計データによると、2018年の航空事故による死者数は前年比急増となった。しかし、これまでの記録の中では、同年は、史上9番目に安全な年だった。海外メディアの報道を引用して中国新聞網が伝えた。
報告によると、2018年の航空事故による死者は556人に上った。2017年の死者は44人だった。
2018年、航空機による死亡事故は計15件発生した。最も深刻だった事故は、10月にインドネシアのLCCライオン航空(Lion Air)が起こした旅客機墜落事故で、189人が犠牲となった。これに続く深刻な航空事故は、5月に発生した国営キューバ航空機の墜落事故で、112人が死亡した。
2017年は、民間航空史上もっとも安全な1年で、民間航空旅客機の墜落事故は1件も発生しなかった。
世界の航空安全は、過去20年間でかなりの改善が見られた。ASNのハロ・ランター(Harro Ranter)最高経営責任者(CEO)は、「現在の事故発生率が10年前と同じレベルであるとすれば、昨年は39件の死亡事故が発生していたはずだ。2000年の事故率にもとづくと、この数値は64件まで増加する。これは、航空安全をめぐる状況がこの20年間で大きな進歩を得たことの証である」とコメントした。
だが、ASNは、「『LOC-I(Loss of Control Inflight:飛行中の制御喪失)』タイプの事故は、航空業における主な隠れた安全リスクであり、過去5年間に発生した最も悲惨な事故25件のうち、この種の事故が10件以上を占めている」とも指摘した。
「LOC-I」型事故とは、予定飛行ルートに回復不可能な偏差が現れることによって起こる事故で、具体的な原因としては、機械の故障、人為的な操縦ミスあるいは環境による干渉などが挙げられる。ASNは、「この種の事故では、乗客乗員の多くが犠牲となる可能性が極めて高い」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年1月4日
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