インタビューを受ける在重慶日本国総領事館の小松総領事。
在重慶日本国総領事館の小松道彦総領事はこのほど、取材に対して、「日中両国の良い関係がもたらす影響は、両国間だけでなく、アジア、ひいては世界の平和と安定にとっても非常に重要」との見方を示した。中国新聞網が報じた。
流暢な中国語を話す小松総領事は中国で勤務してすでに15年となり、2017年9月に重慶総領事に任じられた。小松総領事は十数年前に重慶に旅行に来たことがあり、重慶で勤務することになって2度目の訪問となった。「ここ10数年で、重慶は見違えるほど大きく変化した」というのが、重慶で勤務して半年になる小松総領事の評価だ。
1998年に開設された在重慶日本国総領事館は、いち早く重慶に開設された外国の領事機関で、直轄市となった重慶の発展と変化を目にしてきた。小松総領事は、「中国大陸部の発展の最大のネックは、交通が不便であるため物流コストが高いこと」と指摘する。しかし、「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブが打ち出され、国際定期貨物列車「中欧班列」が運行し、中国とシンガポールのコネクティビティプロジェクトの「南向通道」(重慶から南下するルート)の建設が実施されるようになり、中国大陸部の交通の状況は大きく改善している。そのためますます多くの日本企業が注目するようになってきており、小松総領事は日本企業が中国大陸部についてより深く理解できるようにサポートすることができるとしている。
今年は、「中日平和友好条約」締結40周年ということもあり、小松総領事は、「日中双方が同条約を遵守、実践すれば、両国関係は必ず改善し、協力は深まると信じている。日中両国の経済には補完性がある。中国は人口が多く、市場が大きく、資源が豊富だ。日本にはそのような優位性はないが、最先端の技術がある。両国が全面的な協力を展開し、ウィンウィンを実現すれば、世界経済にとってもプラスとなる」と指摘する。
そして、「任期中における最大の望みは、日本の航空会社が重慶と日本をつなぐ直行便を開設することだ。それが実現すれば、もっと多くの日本の中小企業が重慶に進出するほか、もっと多くの日本人が重慶に旅行に来るようになるだろう。重慶は自然や人文資源にとりわけ恵まれているものの、日本での知名度は高くない。当領事館は今後、日本での重慶のPRに一層取り組み、一人でも多くの日本人が重慶を訪問し、その独特の魅力を楽しむことができるようにする」とした。
重慶で勤務してまだ半年であるものの、小松総領事の生活には、重慶の要素があふれている。「重慶の方言が好きなので『霧都夜話』を見に行き、自宅のテーブルクロスには、『要得』、『巴適』、『雄起』などの重慶の方言が書かれている。また、時間の合間を見つけては洪崖洞に行き、茶館でお茶を飲みながら川を眺めている」という。重慶にたっぷり染まる小松総領事は現在、一人でも多くの重慶の人々が日本を知り、一人でも多くの日本人が重慶を知るよう取り組み、重慶と日本の交流・協力を促進している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年5月22日
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