中国銀行保険監督管理委員会の郭樹清主席は3月5日午前、第13期全国人民代表大会第2回会議の開幕式終了後、人民大会堂の「部長通路」でメディアからの質問に答えた。 |
中国銀行保険監督管理委員会の郭樹清主席は5日に北京市の人民大会堂の「部長通路」で、「小規模・零細企業の資金調達の難しさ、資金調達コストの高さは世界的な難題だが、今のところ、中国はうまく解決しているといえる」と述べた。
郭氏は、「現在、銀行業を営む金融機関は4588ヶ所に上り、数としては少なくない。過去10年間は大手銀行が銀行業務全体に占めるシェアが50%を超えていたのが今は38%前後に下がった。大手銀行の割合が低下した一方で、中小銀行の数が増加し、これら中小銀行は小規模・零細企業により向き合っているといえる」と述べた。こうした動きと同時に、政府の計画によると、5大国有銀行と株式制商業銀行12ヶ所を含む大手銀行は、すべて金融包摂事業部を設立し、小規模・零細企業向け金融サービスを専門に手がけるようになった。
2018年末には、1件あたりの与信額が1千万元(約1億6635万円)以下の包摂型小規模・零細企業向け貸出が年初に比べ21.8%増加した。
郭氏は、「このペースは速いといえる。政府活動報告で提起したように、今年は国有大型商業銀行の小規模・零細企業向け貸出が30%以上増加する見込みで、これは達成可能だと確信する」と述べた。
銀行にとって、民間企業や小規模・零細企業への貸出で最も大きな問題となるのは、どのようにして必要な情報を得るかという点だ。郭氏は、「これについて中国の銀行は検討を重ねてきた。一部の銀行はビッグデータやインターネットを運用して迅速な貸出が可能であり、不良債権率も低水準を保っている。中国建設銀行などはわずか1%前後だ。網商銀行などの貸出も好調で、不良債権率は低い。今年はこうしたノウハウをさらに拡大して、大規模銀行、中規模銀行、小規模銀行で普及させ、より多くの措置を執って民間企業と小規模・零細企業の発展を支援していく」と述べた。
また郭氏は、「小規模・零細企業と民間企業への金融面の支援の問題を着実に解決することは、金融の供給側構造改革の最も重要な構成要素だ。供給側構造改革には多くの側面があり、銀行分野だけでなく、保険分野と証券分野でも大胆なイノベーションが必要であり、小規模・零細企業と民間企業により多く金融面の支援を提供することが必要だ」と強調した。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年3月7日