中日の協力、水質環境保護の「湖南モデル」を樹立

人民網日本語版 2019年03月28日15:23
中日の協力、水質環境保護の「湖南モデル」を樹立
長沙市博才中学校の生徒がティッシュペーパーとトイレットペーパーの水への溶けやすさを実験する様子。

3月22日は27回目の「世界水の日」だ。中国科学技術部(省)中国科学技術交流センター日本処の柏燕秋処長と日本国際協力機構(JICA)中華人民共和国事務所の代表者ら一行がそれに先駆け湖南省長沙市を訪れ、中日政府間友好技術協力プロジェクトの成果を視察した。人民網が伝えた。

JICAは日本の政府開発援助(ODA)の実施機関で、発展途上国に技術協力や円借款などの二国間援助を行う。中国科学技術部の力強い支援を受け、湖南省は2013年より湖南省科学技術庁所属の水資源研究・利用センターを通じ、滋賀県琵琶湖環境部下水道課・公益財団法人淡海(おうみ)環境保全財団と協働して滋賀県・琵琶湖の水質環境保護の経験と成果を導入している。JICA草の根技術協力プロジェクト「中国湖南省における都市汚水処理場の運営能力の向上及び住民の環境意識の改善(1期)」及び「湖南省洞庭湖流域農村水環境改善プロジェクト(2期)」を実施した。プロジェクトでは、6年間にわたり、都市部の汚水処理場運営を行う技術者の養成や、農村にある既存の汚水処理設備の改善、住民の水環境意識啓発のための環境教育の普及等に取り組んできた。

第1期のプロジェクト活動の事例を紹介する。湖南省師範大学附属中学校の博才実験中学校は第1期プロジェクトモデル学校のひとつだ。日本で研修を受けた地理の教員が啓発を受け、日本の水環境教育方法を中学校の授業に導入した。同時に現地の学生に適した水質環境教育教材「人と自然の水質環境」を独自に開発し、国のカリキュラムを補完した。

第2期のプロジェクトでは、モデル村を2つ設定してそれぞれが現場レベルで活動を実施している。長沙市望城区の光明村は、モデルエリアのひとつだ。日本の複雑だがきめ細かなゴミ分別を参考にし、光明村も分別用のゴミ箱、ゴミ分別エリアの設置を試みた。同時に汚水処理技術を積極的に模索し、生活汚水の直接排出による土壌汚染の問題を効果的に解消した。光明村は現在、風光明媚な環境を活かし、村人はこの美しい風景を利用し特色ある観光業を発展させている。科学技術部中国科学技術交流センター日本処の柏燕秋処長は視察後、「中日の技術協力プロジェクトは、、環境汚染問題を解決していくための良好な基礎を築いた。またその他の問題が残されている地域に参考材料を提供した」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年3月28日

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