秦公一号大墓車馬坑の考古発掘作業が9日、陝西省宝鶏市の先秦陵園博物館で始まった。作業員は1600平方メートルの発掘面積において、8カ月以上にわたり連続で作業を行うことになる。新華網が伝えた。
秦公一号大墓は雍城遺跡の重要な構成部分で、考古発掘作業は1976年から1986年まで続けられた。秦公一号大墓は中国でこれまで発掘されているうち最大級の先秦時代の墓葬で、中国の西周以降で殉死者が最も多い墓でもある。椁室のカシワの木によって作られた「黄腸題凑」は中国で今まで発掘されている周・秦時代の最上級の葬具で、椁室の両側の壁の外側にある木碑は中国の墓葬の歴史において最も古い墓碑の実物で、出土した石磬は銘文が彫り込まれた中国で最も古い石磬だ。また墓葬の形式と出土した3000点以上の文化財は、先秦時代の社会形態や埋葬制度などを研究する上で重要な価値を持っている。
秦公一号大墓車馬坑は1977年に秦公陵園の調査が行われた際に見つかった。秦公一号大墓の東墓道の南側に位置する。凸字型で、東西の長さは86.3メートル、南北の広さは20メートルで、深さは14.6メートル。秦公陵園で今まで見つかっているうち大きめの車馬坑だ。調査資料によると、坑の中には3列の車馬が埋められている。本物の馬車と生きた馬を副葬する形式は、秦始皇兵馬俑の前身だ。専門家は2003年に車馬坑の考古発掘作業を行い、発掘深度が8メートル以上に及んだ。しかし当時は保護措置が整っていなかったため、作業が中断を迫られた。秦公一号大墓車馬坑保護・展示テントが2014年に完成した。秦公一号大墓車馬坑考古発掘作業は今年3月、国家文物局から正式に認可された。
秦公一号大墓車馬坑は先秦の副葬制度や軍隊編成規模などを研究する上に重要な実物資料を提供しており、高い研究の価値を持っている。今回の車馬坑考古発掘作業は、先秦時代が生きた人や馬、本物の馬車を副葬した歴史の真相を解明する。これは先秦時代の歴史・文化の研究に対して極めて重要な意義を持っている。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年4月11日