金を支払い「味見代行」?中国で注目集める「ソーシャル消費」のなぜ

人民網日本語版 2019年04月09日10:14

「支払いは別の人が負担し、その人の代わりに食べたり、飲んだりする商売」と聞くと、そんなおいしい話がどこにあるのかと感じる人も多いだろう。しかし、中国のECプラットホームには、有料の「味見代行」サービスという書き込みが確かに見られる。しかしこのようなサービスを利用する人が本当にいるのだろうか?北京青年報が伝えた。

「味見代行」してもらえる食品は多数 動画や画像の撮影方法指定可能

あるECプラットホームにログインしてみると、「味見代行」という書き込みをしているネットユーザーは一人や二人ではなかった。そのプラットホームで「味見代行」と検索してみると、100件以上ヒットした。

それら「味見代行」の書き込みを見ると、「ミルクティー限定」と備考を加えているネットユーザーもいれば、代行できる地域を限定しているネットユーザー、さらに、「体に悪いものや食べられないもの以外は何でも味見代行可能」としているネットユーザーもいる。

料金も0.5元から50元(1元は約16.6円)と幅があり、「味見代行」の売り文句として「列に並ぶ必要はなし」や「太る心配なし」といったフレーズが見られた。

しかしそのサービスを利用するため連絡してみたところ、その多くが遊び半分で書き込みをしていることが分かった。

もちろん、本当に「味見代行」をしているネットユーザーもいる。書き込みをしているネットユーザー20人以上と連絡を試み、ついに実際に「味見代行」をしてくれるネットユーザーと連絡が取れた。また、このユーザーは以前の利用者とのチャット記録を示すことで、実際にそのサービスを提供していることを証明してくれた。

消費者の一人として「味見代行」サービスを体験してみたところ、まずは「味見代行」をしてもらうブランドと商品を選び、味見をしている様子を動画で撮影するのか、画像で撮影するのかを選ぶよう求められ、撮影する際にその人の顔を映す必要があるかも指定できた。

今回「味見代行」をしてもらったのはミルクティーで、商品の価格に加えて代行費用として5元を請求された。約束の時間になると、指定のミルクティーを購入し、それを飲んでいる様子を捉えた日付入りの動画、ユーモラスな画像2枚が送られてきた。これで、サービス提供完了となる。

「味見代行者」のほとんどは学生 目的は交流

なぜ「味見代行」をしているのかについて、このネットユーザーは「ミルクティーを飲むための理由が欲しかったから。私はミルクティーが大好きだけど、ミルクティーが体にあまり良くないことも知っている。そんな葛藤から、仕事のためにミルクティーを飲むなら、あれこれ考えなくて済むと思った」と説明してくれた。

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