中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館で5日に披露された日本紫金草合唱団オリジナル蛍光劇の「紫金草物語」(撮影・朱暁穎)。 |
明かりを消した暗い部屋の中で、黒板に蛍光塗料で描かれた絵が次々と切りかわり、移動し続け、第2次大戦時の元中国侵略日本兵・山口誠太郎さんが南京紫金山で採集した花の種を日本に持ち帰り、育てた物語が語られていった。中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞紀念館で5日、日本紫金草合唱団のオリジナル蛍光劇の「紫金草物語」が披露され、特殊な形式で南京大虐殺の犠牲者を追悼した。中国新聞網が伝えた。
日本紫金草合唱団のメンバーは中国語で「紫金草の歌」を歌いあげ、反戦の願いを表し、平和を祈った。また彼らの指導を受けて、南京の小学生たちも一緒に合唱した。
小さな紫色の花「紫金草」は今や「平和の花」と呼ばれ、平和の象徴とされている。
戦後、中国侵略戦争への懺悔の念を表するため、山口さんとその子供たちは南京からもちかえったこの紫色の小花を日本各地に広めるべく尽力し、「紫金草」と名づけた。
日本の作詞家・大門高子さんはこの物語に感動し、「紫金草合唱団」を創設。長年にわたり中日両国で巡演し、歌声で戦争を反省し、平和を訴えてきた。
蛍光劇の「紫金草物語」は日本紫金草合唱団が今年南京で披露したユニークな演目。
「この劇を中国で上演するのは初めてです」と劇の創作者で紫金草合唱団メンバーの桐山さんはたどたどしい中国語で紹介した。中国の子どもたちに劇を理解してもらうため、多くのイラストを描いたということで、「これまでに、わたしたちは日本各地の小中学校や幼稚園で98回上演し、今日は99回目です」とした。戦争は嫌悪すべきものであり、平和を愛し、戦争を遠ざける必要があることを世界の人々に伝えることを目指して、この劇を制作したという。
ある白髪の日本人メンバーも、「ちょうど南京大虐殺が起きた1937年に私は生まれました」とたどたどしい中国語でこう語った。彼は手拍子でリズムをとりながら、子どもたちと一緒に平和を願う歌詞を高らかに歌っていた。(編集NA)
「人民網日本語版」2019年4月9日