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史上初めてブラックホールを見た人類はあなたに! (2)

人民網日本語版 2019年04月11日15:35

――ブラックホールさん、あなたは本当に黒いのですか?

【ブラックホール】外側は黒いのですが、中は黒くないかもしれません。

ブラックホールは底なし沼のようなもので、「足が速い」として有名な光であってもそこから出ることはできない。しかし科学者の故スティーブン・ホーキング氏は、ブラックホールは想像されるほど暗くなく、その中から逃げ出すこともできると推測した。

沈氏は「写真を見ると、ブラックホールの勢力範囲の中は確かに真っ暗だが、その範囲の中にある質量が非常に大きく体積が非常に小さな天体がどんな色をしているかについては、写真ではまだはっきりしない」と述べた。

ブラックホールに飲み込まれたものに、SF映画が想像するような「脱出ルート」があるかについて、路氏は「まだ分からない。写真で目にすることができず、ないかもしれない」と述べた。

――物理の教科書の一部の理論は時代遅れになったそうですが?

【ブラックホール】喜ぶのはまだ早いですよ。

科学者は2016年、人類が2015年に初めて観測した重力波のデータを分析した後、ブラックホールの周辺では一般相対性理論が通用しないとしたが、これは本当だろうか。

ブラックホールの初の写真は、この謎を明らかにした。袁氏は「ブラックホールの写真が撮影されるまえ、科学者は一般相対性理論に基づき、ブラックホールの周辺の暗いエリアと光の輪の構造を正確に計算した。ブラックホールの写真を撮影した後、実際の状況が計算結果と一致することが分かった。観測結果も、一般相対性理論を実証した」と述べた。

しかし沈氏は、現時点ではブラックホールの内側を目にすることができないため、そこの法則が人類の物理の法則と食い違うかについては不明と話した。

――人類が待ちに待った写真が撮影されましたが、その後はどうなるのでしょうか?

【ブラックホール】私が宇宙で最も凄まじい存在であるかを知りたくないのですか?

袁氏は「ブラックホールの初の撮影は、人類がブラックホールを認識する歴史的な一歩を踏み出したに過ぎない。今後は観測する望遠鏡の数、分解能を増やしていく。さらには宇宙空間でより解像度の高い望遠鏡を作る可能性も否定できない」と話した。

沈氏は「詳細な点がよりはっきりした、角度がより多様なブラックホールの写真を短時間内に撮影し、いつの日か宇宙で体系的なブラックホールの調査を展開したい。これは一般相対性理論など、人類の基礎的な科学の理論をさらに検証するのに役立つ。またブラックホールがどのような存在であるのか、銀河の中心の壮大な渦はどのように形成されるのか、宇宙はどれほど大きいのか、いかに形成され、いかに変化していくのかを突き止める一助になる」と述べた。

「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」という人類の「究極の3つの問い」の答えは、あなたの所にあるのだろうか。

今後に期待しよう。

(編集YF)

 「人民網日本語版」2019年4月11日

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