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史上初めてブラックホールを見た人類はあなたに!

人民網日本語版 2019年04月11日15:35

これは人類史上初のブラックホールの写真だ。北京時間10日午後9時頃、中国を含む世界各地の天文学者が初のブラックホールの写真を同時公開した。ブラックホールが予言されてから百年になるが、我々が初めてブラックホールを「見た」人類となった!

今回の歴史的な発見の裏側に隠された秘密を、次の分かりやすい対話形式で明らかにしていこう。

――やぁブラックホールさん、まずは自己紹介を。

【ブラックホール】私は100億年以上生きているが、ついに人類に写真を撮影されることになりました。私の写真を撮ってくれたのは、口径が地球サイズの「仮想」望遠鏡です。200人以上の科学研究者が地球各地にある8つの電波望遠鏡を組み合わせ、ついに私の顔を撮影したのです。

――ブラックホールさん、あなたはこれまでは「噂」に過ぎなかったのですね?

【ブラックホール】その通りです。

解説:

『インターステラー』などのSF映画で、私たちはブラックホールの姿を「確かに」目にしたことがあるが、あのような映像は映画監督の「独りよがり」な想像に過ぎない。ブラックホールの真の姿を目にした人はいなかった。

約100年前、アインシュタインを始めとする偉大なる科学者は、大質量恒星は燃料が尽き命の終結を迎えた後、内部の中心に向かい崩壊しつつ集まり、最後にブラックホールを形成すると予言した。

ブラックホールは当初、ニュートンの万有引力の法則、アインシュタインの一般相対性理論の公式と方程式にしか存在しなかったため、あまりにも人類の理解を超えていたため、最も早く予言した人でさえも、その実際の存在を疑っていたほどだった。今回の国際協力に参加した中国科学院上海天文台の沈志強台長は、「人類は2015年に初めて2つのブラックホールが合体することにより発生した重力波を検出し、ブラックホールの存在を力強く証明した。しかしこれは間接的な証明に過ぎなかった」と説明した。

――この隠者さん、あなたはいったいどこに隠れていたのですか?

【ブラックホール】私とあなたの間に敢えて距離というものを加えるのであれば、5500万光年離れていることになります。

解説:

沈志強氏:人類が撮影したこのブラックホールは、おとめ座にある銀河「M87」の中心にあり、地球から5500万光年離れている。私たちの銀河系も、おとめ座銀河団の一部だ。

――あなたは限りないほど大きいそうですが、どのぐらいの大きさなのですか?

【ブラックホール】それは正確ではありません。私はとても重いですが、体積は小さいです。

解説:

多くの人はブラックホールの大きさは、人類の直観的な認識を上回ると想像している。しかし今回の国際協力に参加した中国科学院上海天文台の路如森研究員は、「ブラックホールは質量と密度が想像を上回るほど大きいだけだ。例えば今回撮影されたブラックホールの質量は太陽の65億倍で、特大質量ブラックホールだ。ところが体積は小さく、その内部にほぼ隙間がないほどだ」と説明した。

沈氏は例を挙げ、「例えば太陽をブラックホールに変えようとするならば、太陽を非常に小さな半径の空間内に圧縮しなければならない。そうなれば、この太陽はブラックホールと名を変えることができる。これには非常に強力な引力の先天的な遺伝子があり、周囲のガスや塵、さらには近くの恒星系と小さなブラックホールを飲み込むことができる。強い重力により、ブラックホールは極めて暴力的なやり方により陣地を広げ、自分の縄張りを示す」と話した。

――あなたの初の写真でどの部分が撮影されたのですか?

【ブラックホール】私の横顔の輪郭です。

解説:

今回の国際協力に参加した論文発表作業チームのメンバーの一人である、中国科学院上海天文台の袁峰副台長は「写真の黒く丸い影の中央には、ブラックホールの真の姿が隠されている。外側の光の輪は、ブラックホールの周辺のガスが出す光だ。そのため正確に言えば、初の写真が撮影したのはブラックホールの輪郭だ」と説明した。

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