世界的な投資家・バフェット氏が「今後15年間で中国市場で大規模な投資」を検討

人民網日本語版 2019年05月06日15:32

世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイの株主総会が北京時間の4日夜から5日早朝にかけて約6時間、本社のある中西部ネブラスカ州で開かれた。総会で同社のウォーレン・バフェット会長(88)は再び「中国市場は非常に大きく、今後も中国への投資を拡大する」と表明した。証券時報が報じた。

総会ではバフェット会長とチャーリー・マンガー副会長(95)が株主からの約50個ほどの質問に答えた。

数十年の投資キャリアを持つバフェット会長にとって、中国市場は今、一層軽視することは決してできない宝の山となっている。総会で、バフェット会長は、「ハサウェイは中国に多額の投資を行っているが、まだ不十分だ。今後15年間に中国市場でより大規模な投資を行う可能性がある」と強調した。また、マンガー副会長も、「全体的に見ると、情勢は好転している。米中両国が良い関係を保つことはとても重要だ。もし、良い関係を保つことができないのなら、それは愚かなことだ」と「参謀役」として発言した。

バフェット会長は、中国石油天然ガスや比亜迪、匯源果汁、東方航空、南方航空などの中国企業に投資をしており、中国石油天然気の株主となって4年の間に、約40億ドル (1ドル=約110.56円)の利益を上げた。また、2008年に株式10%を取得して株主となったことでバフェット会長が中国で一躍有名になった比亜迪の株価はこれまで500%も上昇した。

中国での投資のビジョンを既に描き出しているものの、バフェット会長は「どの企業に投資するかを公表することはしない」と煙に巻いた。しかし、過去の株主総会で、バフェット会長は、中国のインターネットサービス企業である阿里巴巴(アリババ)や騰訊(テンセント)への投資の可能性に言及してことがある。ニューヨークから来た9歳の女の子に、「これまでの投資スタイルを変えて、アマゾンやグーグル、フェイスブック、アリババ、テンセントなどのテクノロジー関連の企業に投資する可能性はあるか」との質問に対して、「もしかしたらある」と答えたのだ。

「テクノロジー関連株はよく分からない」、「時にはミスをすることもあるが、僕とチャーリーは、誰かにこうしたほうがいいと言われて、軽率に新しい分野に進出することはしない」と話すバフェット会長の頭には、アリババやテンセントなどがあるのだろう。中国の英大証券のエコノミスト・李大霄氏は、「バフェット会長は、総資産利益率が20%以上で、安定して10年連続で成長することを見込める企業にしか投資しないというスタンスを貫いている。その条件は企業側にとっては一定のハードルとなる。また、バフェット会長は企業の成長状況の見極め方や株式を買う時期などについても、独自のスタンスがある。そのため、『もしかしたらある』という言葉は、バフェット会長にとってベストな選択だった」との見方を示す。また、前海開源基金のチーフエコノミストの楊徳龍氏は「バフェット会長は、今後の中国にポジティブな姿勢を示している。これは、一部の海外の投資家の中国に対する姿勢を代表していると言うことができ、中国のA株に投資する投資家も一層楽観的になり、外資がA株に流れ込むという情勢が変わることはないだろう」と予想している。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年5月6日

  

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