中国電信重慶分公司と中国汽車工程研究院、大唐移動は15日に重慶市で、5G遠隔運転プロジェクトを共同発表した。これは全国初の都市交通シーンにおける5G遠隔操縦の応用・実証となる。新華網が伝えた。
同日、中国汽車工程研究院内の5G遠隔運転応用・実証プラットフォームを通じて同社スタッフが20キロ離れた重慶仙桃データバレー市政道路を走行する車両を遠隔操作した。現場を取材したところ、実証プラットフォームの操縦ルームには自動車のハンドル、アクセル、ブレーキ、メーターなどが供えられた操縦・制御台が設けられていた。スタッフによると、これは20キロ離れた場所で走行中のに自動車と「5Gネットワーク+天翼雲」で連結し、車両を遠隔操作・運転できる。実証プラットフォームの巨大スクリーンには、運転中の自動車のギア位置、スピード、エンジンの回転数などの状況が表示されていた。
大唐移動の技術者である王嵩氏は、「5G遠隔運転は5Gネットワークの広帯域・低遅延の特長により、ヒトと車を切り離した遠隔運転を実現する。また5Gネットワーク+天翼雲により、走行中の自動車はリアルタイムで遠隔操作中のユーザーの制御命令を受け、自身の制御を行う。同時に車両自身の走行状態及び周辺環境をリアルタイムでフィードバックする。車両の走行に安全リスクもしくはデータ伝送の中断があった場合、車内の安全員が運転を引き継ぐ」と説明した。
王氏は、「5Gネットワークにより、車両の状態のフィードバックに生じる遅延は約20ミリ秒で、これは約20−30センチの走行距離に相当する。4G環境であれば遅延は10倍に拡大する。遠隔運転に必要な各種データは、4G条件では直ちに集めることがほぼ不可能だ。4Gネットワークのデータ入手時間は長すぎ、遠隔運転の即時性に対応できない」と述べた。
重慶電信の責任者は「重慶は全国の重要な自動車製造拠点であり、国内第1陣の5G応用・実証都市でもある。5G技術条件に基づくコネクテッドカーの発展で独自の優位性を備えている。当社は重慶仙桃データバレーで市政道路の5Gフルカバーを展開した。C-V2X車両・道路協同技術及びスマート道路測定・検査などの技術を十分に活用し、5G動画ストリーミングと5Gに基づく車両遠隔制御シーンの応用を支えている」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年5月20日