習近平国家主席が日本の安倍晋三首相の招待を受けて、6月27日から29日まで大阪に滞在し、第14回G20サミットに出席する。習主席がG20サミットに出席、またはこれを主催するのは7回目であり、中国側がG20の枠組を非常に重視していること、及び多国間主義の維持、開放型世界経済の建設、グローバル・ガバナンスの整備を揺るぎなく決意していることを十分に示している。(文:任寰宇。『人民日報』国際時評)
G20は多国間協力の重要な産物及び体現であり、先進国と新興市場及び途上国との対等な対話と協議の重要なプラットフォームであり、世界経済ガバナンスの重要な進歩だ。11年前、世界金融危機の最も深刻な時期にG20は同舟相救うパートナー精神を堅持し、断崖へと滑り落ちつつあった世界経済を安定・回復の軌道へと引き戻した。昨年のG20ブエノスアイレスサミットで習主席はG20発展の歩みを総括して「多国間主義、対等な協議、協力・ウィンウィンは重大な危機に対して勝利を得る手段だ」と指摘。「どんな困難に直面しようとも、G20参加国は一致団結し、共に困難を克服し、『共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う』付き合い方を堅持し、マクロ政策の調整と協力を強化し、多国間体制を旗幟鮮明に擁護すべきだ」と強調した。
新たな時代は更に強い指導力を求めている。現在、経済のグローバル化は波瀾に遭遇し、多国間主義体制は打撃を受け、特定の主要エコノミーは調整への意欲が不足し、国際協力の推進力は減衰している。G20は新たな試練に直面すると同時に、世界経済の強固で持続可能かつ均衡ある包摂的な発展を共同で後押しするという歴史的責任を負ってもいる。世界貿易機関(WTO)のアゼベド事務局長は「今月末に日本で開催されるG20大阪サミットが、現在の貿易衝突を緩和するために具体的行動を取ることを期待する」と表明した。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も先般「G20の政策策定者の喫緊の課題は、現在の貿易情勢の緊張を緩和すると同時に、WTOの強化策についての合意形成、より開かれ、より安定した、より透明な現代貿易システムの構築を含む国際貿易体制の現代化を加速することだ」と指摘した。世界は大阪サミットに注目し、G20が勇気を出して戦略的視点を示し、世界経済の健全な発展を促進することを期待している。