日韓貿易摩擦、双方が激しく論争

人民網日本語版 2019年07月15日10:00

日本と韓国の政府代表者が12日、日本の首都東京で事務レベル会議を開いたが、双方の貿易摩擦の解消について進展はなかった。そればかりか双方は13日、前日の会議、その性質、韓国側の代表者が日本側に輸出規制撤回を求めたかをめぐり主張が食い違い、論争が激化している。

韓国側は12日、輸出規制撤回を求めたが、日本側がこれを否定した。これが争点の一つになっている。

韓国産業通商資源部の職員は13日、韓国側は「昨日の会議で日本側に貿易規制の撤回をはっきり求めたが、この点について日本側と誤解があってはならない」と述べた。またある韓国側の代表者は13日、東京を離れて帰国する前に記者団を前にして、韓国側は会議中に日本側のやり方に遺憾の意を表し、規制撤回を求めたと発言した。

ところが日本の経済産業省の岩松潤氏は記者会見で、「議事録をチェックしたが、韓国側は(規制)撤回をはっきり求めていなかった。日本側に輸出規制の原因について説明を求めただけだ」と述べた。

日本政府は今月1日、韓国に輸出する半導体工業材料の審査と管理を強化し、韓国を貿易の「ホワイトリスト」から除外すると発表した。双方は本件について12日の会議で初めて接触した。日韓が代表者を各自2人派遣した。

12日の会議の「性質」は日韓の相互協議だったのか、それとも日本側の韓国側への説明だったのか。これが2つ目の争点だ。

岩松氏によると、「会議の性質は協議ではなく、韓国政府からの要請を受け日本側が説明する場だった」という。また、韓国側の関係者が会議を「協議」としていることについて、日本側は「是正を求めたい」と述べた。

日本側は韓国側に全面的に説明しており、規制実施前に韓国側に通知を出したとしているが、これらは韓国側から否定された。韓国側は日本の輸出規制措置を疑問視し、納得できる証拠や理由を出すよう日本側に求めた。

韓国が再協議を提案したかをめぐり、双方の主張が食い違っていることだ。これが3つ目の争点だ。

日本側によると、韓国側はこれを提案しなかった。ところが韓国側は、今月24日前に新たに対話することを「何度も提案した」と主張している。ただし日本側が提案を受け入れるか明確な態度を示さなかったという。

ロイター通信によると、12日の会議は小さな会議室内で行われたが、双方は挨拶を交わさなかった。日本側の代表者は韓国側の代表者が入場した際に立ち上がらず、お辞儀もしなかった。日本側はその後、双方の代表者は会議前に顔を合わせ、挨拶をしていたと説明した。

韓国メディアによると、韓国側の代表者は冷遇され、会議は「車庫」のような部屋の中で行われた。会議の雰囲気は「非常に緊張」し、双方の代表者は目を合わせようとせず、開会時に握手し挨拶することもなかった。

日本側が輸出規制の実施を宣言すると、韓国側は日本側に何度も規制撤回を呼びかけ、かつ徴用工判決に対する報復であると批判した。日本側は「報復」を否定し、規制の撤回を拒否している。

韓国の裁判所は昨年より日本企業3社に対して、戦時中に韓国人労働者を強制徴用したことについて賠償を命じる判決を下した。日本政府は両国が1965年に締結した「日韓請求権協定」により、賠償問題は「解決済み」との立場を貫いている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月15日

  

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