自然資源部(省)が明らかにしたところによると、中国が初めて独自に建造した極地科学観測砕氷船「雪竜2号」が11日、上海市で無事に引き渡された。これは中国の極地観測の現場保障・サポート能力の新たな進展を示している。人民日報が伝えた。
雪竜2号の建造は、自然資源部所属の中国極地研究センターが計画・実施した。「国内外共同設計、国内建造」のモデルに従い、フィンランドのAker Arctic社が基本設計を担当し、中国船舶工業集団公司第七〇八研究所が詳細な設計を行い、江南造船(集団)有限責任公司が建造を担当した。船の全長は122.5メートル、型幅は22.32メートル、設計上の喫水は7.85メートル、設計上の排水量は1万3996トン、航行速度は12−15ノット、航続距離は2万カイリ、自給力は60日。雪が20センチ積もった厚さ1.5メートルの氷を連続的に砕きながら2−3ノットで航行できる。
雪竜2号は世界を航行する能力を持ち、海域の制限を受けない。同船は世界の次世代観測船の技術・機能の需要及びグリーンでエコロジーという理念を融合し、世界の先進的な船首・船尾双方向砕氷船の設計を採用。全回転電力推進機能と衝突砕氷能力を持ち、その場で方向を360度自由に転じることができる。さらに、極地において、一年氷でできた20メートルにも上る氷丘脈を突破した。同船は世界の先進的な海洋調査・観測設備を搭載しており、科学観測システムの高度な集積とセルフコンシステントが可能。極地の海氷エリアで生物多様性の調査などの科学観測が可能で、中国が極地海洋環境調査及び科学研究を展開する重要な基礎的プラットフォームになる。
雪竜2号は引き渡された後、中国の極地観測に正式に加わり、船用科学観測設備の調整などの作業を展開する。下半期には極地観測砕氷船「雪竜号」と共に、中国第36次南極観測任務を共同で行う。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年7月12日