11月中旬から、東京や大阪、奈良、京都などでは紅葉が見ごろになり、中国から日本への紅葉見物旅行がシーズンを迎えている。日本と隣り合う中国東北地方の都市である哈爾浜(ハルビン)市は、日本からの距離が割合近く、交通が便利などの理由から、日本に多くの旅行客を送り込んでいる。こうしたハルビンの市場潜在力を見込んで、各航空会社は新たにハルビンから大阪への直行便を就航させ、旅客獲得を狙っている。
総合旅行サイト「驢媽媽旅游網(Lvmama.com)」の10月度データによると、北海道の大雪山、富士河口湖など紅葉鑑賞旅行ルートの予約件数は、昨年同期比で17.8%増加した。この増加幅をもたらした要因の一つは、日本が今年実施したビザ緩和政策だ。
ハルビンの王思達さんは3年間有効の数次ビザを取得したばかりで、妻と一緒に11月下旬の日本旅行を予約している。王さんは、「有給休暇を取るとだいたい日本に旅行に行く。思い切り買い物ができるだけでなく、日本の文化も感じられるから。今年はビザ手続きが簡略化され、出国手続きも便利になった。一番重要なメリットは、航空券が安くなって、旅行の費用がかなり抑えられたことだ」と言う。
王さんが暮らすハルビン市は日本との距離が近く、空の交通網が発達しているため、日本への移動がスピーディーで、旅客運輸も頻繁だ。特に2019年10月27日以降は、吉祥航空がハルビンからの初の国際線を就航させ、ハルビン・大阪路線が1日1便運航している。記者が11月16日に吉祥航空の公式サイトを見たところ、この日のハルビン・大阪間往復航空券の価格は500元(1元は約15.51円)だった。
ハルビン鉄道国際旅行社海外旅行センターの路士明マネージャーは、「日本への航空券が安くなったことの直接的な影響は、団体旅行料金が昨年同期比で500元から千元前後安くなっていることだ。南方航空や春秋航空、吉祥航空などの航空会社が相次いでハルビンからの路線を開通したことで、輸送力が高まり、価格がリーズナブルになり、旅行商品がより豊富になった。これは旅行客にとってはいいニュースだ。現在、11月中旬の団体旅行はすでにほぼ予約で埋まっており、予約件数は昨年より増えている」と語った。(編集AK)
「人民網日本語版」2019年11月16日