中国と米国はこのほど第1段階の経済貿易合意の文書について一致した。この重大な好材料の情報に後押しされて、世界の株式市場は16日に再び大幅上昇し、多くの株価指数が過去最高を更新した。新華社が伝た。
【事実】
世界の主要株式市場の動きを示すMSCI指数は16日に0.7%上昇し、先週金曜日(9日)に続いて過去最高を更新した。
米国ニューヨーク証券取引所の3大株価指数も同日に再び過去最高を更新した。ダウ平均株価は0.36%上昇、S&P500は0.71%上昇、ナスダック総合指数は0.91%上昇した。
欧州株式市場の動きを示すストックス欧州600指数は同日に1.39%上昇して、過去最高を更新した。ロンドン市場のFTSE100種総合株価指数は2.25%も上昇して、過去1年間の単日で最高の上昇幅となった。ユーロネクスト・パリのCAC40は1.23%上昇した。ドイツ市場は0.94%上昇した。
アジア太平洋市場も力強い動きをみせた。東京証券取引所の日経平均株価は13日の終値が2.55%と急激に上昇して、今年最大の上昇幅を記録した。韓国市場は1.54%上昇した。17日の市場が開くと、アジア太平洋市場は軒並み上昇を続けた。
ロシアA市場会社分析部のアートム・ギエフ部長は、「世界各地の市場が中米交渉をめぐる積極的なシグナルにずっと期待していたのが、今やついに現実のものになった」との見方を示した。
【分析】
ニューヨーク市場のベテランディーラーのマーク・オットーさんは、「中米が第一段階の経済貿易合意の文書で一致したという進展が株式市場に楽観的なムードをもたらし、これからグローバル経済に積極的な波及効果をもたらすとみられる。最近の状況から考えてほぼ首肯できることは、米国株がこれから『クリスマスの上昇トレンド』を迎えるということだ」と述べた。
瑞銀集団のグローバル資産運用管理部門のマーク・ハイフィル最高投資責任者(CIO)は、「こうした進展状況には重大な意義があり、両国がすでに『関税合戦のピーク』に達し、これから関税は折り返しの段階に入り、企業の信頼感の向上、投資の回復の推進、株式市場への新たな上昇空間の提供にプラスになることが予見される」と述べた。
日本の野村證券の高田将成クロスアセット・ストラテジストは、「この好材料の情報により投資家は世界の景気見通しへの懸念を後退させ、これまでずっと様子見の態度をとっていた中長期の投資家が株を買い始めた」と述べた。
韓国現代研究所の韓載鎮研究員は、「中米が年内に一致したことは双方にとって積極的な意義があり、関連の共通認識を実施することは『ウィンウィン』の結果に到達する上でプラスになり、輸出依存度が非常に高い韓国経済にも重要かつ積極的な影響を与える」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年12月18日