「世界で心を一つにし感染対策」をテーマとする第2回新型コロナウイルスによる肺炎学際フォーラムがWEB会議の形で29日午後3時、開催された。張文宏氏、李蘭娟氏ら中国内外の代表的な専門家が集まり、世界の新型コロナウイルスの感染状況の動向及び各国・地域の感染対策戦略について分析を掘り下げた。復旦大学付属華山病院感染科科長の張文宏氏は、「中国は世界的に見ても操業再開の安全性が最も高い地域の一つであり、国民は操業再開の安全性を懸念する必要はない」と指摘した。
◆「中国は全世界の感染対策のため重大な犠牲を払った」
復旦大学付属華山病院感染科科長の張文宏氏
張氏は、「中国は全世界の感染状況のしっかりした制御に重大な犠牲を払った」と指摘した。
また、「感染症を前に、各国・地域は異なる対応策を行った。中国は最短期間内における感染状況のコントロールという戦略をとった。しかし欧米諸国は長い時間をかけて感染症を制御するかもしれないとみている。非常に短期間で感染症を制御するのは彼らにとって非常に困難なことだ。なぜなら、完全に経済をストップさせる必要があり、大きな損失を伴うため非常に難しいからだ。ここから分かることは、中国は今回、全世界の感染状況のしっかりした制御のために重大な犠牲を払った」と述べた。
米マサチューセッツ大学医学部終身教授の盧山氏も、「現時点で感染対策をいつまで続けるかを論じるのはまったく無意義だ。重要なのは生じた状況に合った対策を講じることだ。中国は我々に良き見本を示してくれた」と述べた。
◆「無症状の感染者を過度に懸念する必要はない」
米マサチューセッツ大学医学部終身教授の盧山氏
盧氏は、新型コロナウイルスの無症状の感染者という人々が心配している問題について、「過度に懸念する必要はない」と述べた。
盧氏は「無症状の感染者について過度に懸念する必要はない。無症状により猜疑心を強め、誰もが感染者だと疑うような現象の方をより懸念すべきだ」と指摘した。
中国各地は現在、操業再開のピークを迎えている。張氏は、操業再開の安全性について、「国民は懸念する必要がない」と指摘した。
張氏は、「海外と比べると、国内の感染状況は非常によくコントロールされている。現状を見ると、多くの地域の新規感染者はほぼゼロになっている。中国は域外からの輸入防止、コミュニティの管理、病院の検査などの面で非常に良い状態を維持しており、操業再開に向け非常に良い保障を提供している。そのためこの状況下、中国の操業再開の安全性は世界的に見ても最も高い地域の一つだと言える」と述べた。
しかしこれは警戒を緩めていいというわけではない。張氏は、「これは感染対策の重点の移し、つまり、域外からの輸入防止に移したことを意味する」と述べた。